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組踊の古文書読み解く 多良間で鈴木芸大准教授


組踊の古文書読み解く 多良間で鈴木芸大准教授 古文書講座で県立芸術大学付属研究所の鈴木耕太准教授の講話を聞く参加者ら=14日、多良間村コミュニティー施設
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 【多良間】古文書講座が14と15の両日、多良間村コミュニティー施設で開かれた。講師を務めた県立芸術大学付属研究所の鈴木耕太准教授が村仲筋や塩川の組踊台本の原本と現在演じられている台本を読み比べ、組踊の古文書への理解を深めた。
 村では2018年から沖縄振興特別推進交付金を活用し、古文書の修復・翻刻・現代語訳などを行ってきた。講座は古文書を活用し、文化財としての文化的・歴史的価値を認識し、古文書の保全と活用に努めることが目的。
 国の重要無形民俗文化財に指定されている村の豊年祭「八月踊り」では、組踊も披露される。鈴木准教授は昨年の八月踊りからモニターに現代語訳も表記していることに触れ「子どもたちに島で行っている芸能の意味を教えると早く覚える」と現代語訳の重要性を強調した。
 また、村に伝わる組踊について「伝統は絶対に変えてはいけない。演じていく人たちのために台本と現代語訳を並べてみて、役を演じた経験者や現役組座の皆さんの意見を聞き、現代語訳の手直しを進めたい」と語った。 (清村めぐみ通信員)