サッカーのSYM・大和工業カップOFA第57回県U―15選手権大会は8日、西原町民陸上競技場で決勝が行われ、FC琉球U―15が2―0でグランフォルティス沖縄JYを退けて、4年ぶり4度目の優勝を果たした。FC琉球U―15は巧みなボール回しから好機を演出し、前半8分にセットプレーで先制点を奪う。その後は気迫のこもったグランフォルティスのプレーに競り合う展開が続いたが、後半16分に再びセットプレーから追加点を奪った。今大会を制したFC琉球U―15と、U―15リーグ2023九州・沖縄で優勝したヴィクサーレ沖縄FCジュニアユースは、11月に大分県と福岡県で開かれる九州大会の出場権を得た。
立ち上がりから得意のパスサッカーでボールを支配したFC琉球U―15。前半8分にコーナーキックを得ると、大会前から「決勝は俺が決める」と豪語してきたセンターバック亀谷怜生が奮起した。ニアサイドに上がってきたボールを頭で流し込んで先制点を奪い「練習でやってきた通りだった」と得意顔だった。
しかし、ここからは琉球の思い描いた展開にはいかなかった。グランフォルティスの豊富な運動量とハイプレスに押されてボールを回せず、屋宮大地監督は「ここ最近で一番流れが悪い試合になった」と険しい表情を見せた。
攻めあぐねる時間が続いたが、後半16分、相手の足が緩んだ隙を突いた。巧みなパス回しで攻め上がり、コーナーキックのチャンスを得る。センターバック伊波絢矢が「狙っていた」と頭でだめ押しの追加点を奪い「流れを変えられてよかった」と喜んだ。
守備陣の奮闘もあって目標の「全試合無失点」を達成した。決勝は「最後の場面で体を張って守り切った」と亀谷。九州へ向けて「守備からの攻撃」の精度をさらに上げていく。伊波は「目標は優勝」と強気で語った。
(古川峻)