玉城知事や宮本亜門さんら語る「空手の魅力」とは ユネスコ登録目指しイベント 沖縄・国立劇場おきなわ


玉城知事や宮本亜門さんら語る「空手の魅力」とは ユネスコ登録目指しイベント 沖縄・国立劇場おきなわ 沖縄伝統空手のユネスコ無形文化遺産登録を目指すシンポジウムで、空手の魅力などを話す玉城デニー知事(右から2人目)ら=14日、浦添市の国立劇場おきなわ
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 沖縄伝統空手のユネスコ無形文化遺産登録に向けて機運の醸成を図ることを目的に、シンポジウム「歴史を知り、未来を掴め!沖縄空手で拓く新時代」(沖縄空手ユネスコ登録推進協議会主催)が14日、浦添市の国立劇場おきなわで開催された。トークセッションでは玉城デニー知事や演出家の宮本亜門氏、スロバキア出身の空手家で県内道場で指導しているアンドレア・クレメンティソバー氏が空手の魅力などについて語り合った。

 沖縄発祥で県外、海外へと広がった空手は、現在では世界198カ国・地域に約1億3千万人の愛好者がいるとされる。県はユネスコ無形文化遺産登録を目標に、2014年に検討委員会を発足。20年には玉城知事を会長に、教育や経済界、報道機関などさまざまな分野のメンバーからなる沖縄空手ユネスコ登録推進協議会が設置された。

 玉城知事は「空手は武道だが、行事などで空手の演武や棒術で邪を払うなど、神聖な祈りや伝統とすごく近い。生活に結びついている点も(登録に向けて)大きな力になる」と話した。

 宮本氏は、1984年の映画「ベスト・キッド」をミュージカル化した「カラテ・キッド」を制作した。沖縄空手の「空手に先手なし」などの精神に魅了されたと話し「世界中で分断が広がる中で、礼を重んじることを基本に互いに人を人と見て高め合う空手の精神は素晴らしい。世界に広めたい」と話した。

 県内の道場で剛柔流を教えるクレメンティソバー氏は「空手には素晴らしい歴史がある」と話し、継承の重要性を話した。

 (沖田有吾)