重量挙げの第60回全日本社会人選手権は26日まで、佐賀県有田町の歴史と文化の森公園焱の博記念堂で行われた。61キロ級の森田幸司(糸満高―中央大出、丸産業)がスナッチ114キロ、ジャーク138キロのトータル252キロで2位、89キロ級の平仲浩也(南部工高―法政大出、警視庁)がスナッチ140キロ、ジャーク170キロのトータル310キロで2位だった。96キロ級の金城優人(南部工高―金沢学院大出、警視庁)はトータル308キロで3位だった。
勝負どころで取れず 森田
全国では無冠の森田幸司(丸産業)は、狙った優勝を逃して悔しい2位に終わった。スナッチ、ジャークいずれも2、3本目を失敗し、「勝負をかけたところで取れなかった」と反省した。
練習の自己ベストはスナッチ122キロ、ジャーク150キロだ。今回はそれを上回る全日本ランク1位の記録を狙っていたが、2本目を失敗して挑むこともできなかった。10月の国体後から調子が上がらず、練習で抱いていた不安が現実となった。
練習で挙げていた重量で失敗し、力量や技術ではなく、心理面を課題に挙げた。来年の全日本選手権に向けて、悲願の優勝へ「勝負どころでしっかり力を出し切れるようにしたい」と前を向く。
(古川峻)
完全復活へ手応え 平仲
けがのため、久々の大会出場となった平仲浩也(警視庁)が復調の兆しを見せた。スナッチは2本目を失敗したが3本目は成功。苦手のジャークを3本全て成功させて2位につけた。「手堅くまとめることができた」と納得した。
左膝の半月板損傷があったが、「だましだまし」で競技を続けてきた。だが今年9月に医者から休養を勧められた。国体は出られなかったものの、全日本社会人選手権に照準を合わせ、結果を残した。「一からつくり直せた」と手応えを語った。
4月の全日本選手権で自己ベストを出し、完全復活を目指す。「万全でない中でこのくらい出せた。またタイトルを取りたい」と意欲を語った。
(古川峻)
けがも結果出せた
96キロ級で3位だった金城優人(警視庁)の話 10月の国体後にけがをして思い通り練習ができなかったが、その中で結果を出せた。スナッチ、ジャークとも3本目をしっかり決めることができた。来年に向けていい締めくくりになった。
【男子】
▽61キロ級 (2)森田幸司(丸産業)トータル252キロ(スナッチ114、ジャーク138)
▽81キロ級 (5)知念勇樹(ANA大阪空港)288(120、168)
▽89キロ級 (2)平仲浩也(警視庁)310(140、170)
▽96キロ級 (3)金城優人(警視庁)308(135、173)
▽109キロ級 (9)手登根武魁(平良中職)288(125、163)