子どもたちとミニゲームをする太田宏介さん（左から4人目）と岡根直哉さん（同3人目）＝27日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場（古川峻撮影）
古川 峻 サッカー元日本代表でJ2FC町田ゼルビアを今季で引退した太田宏介さん（36）が中心となって立ち上げた、「ジョガスポーツカレッジ」のサッカー教室が27日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場で初開催された。共同創設者に日本フットボールリーグ（JFL）の沖縄SVを今季で引退した岡根直哉（35）さんがおり、今後も沖縄で継続的に開催していくつもりだ。
太田さんと岡根さんはともに母子家庭で、裕福とは言えない家庭で育っており、サッカー教室に通う時間や経済的余裕がなかったという。そのため「どんな子にも平等に機会を持ってほしい」と無料で開催している。2人の引退を機に、来年2月から事業を本格始動する。全国各地で協賛を募り、無料教室を開催する予定。
教室は、太田さんが実践する呼吸法やヨガ、頭を使ったウオーミングアップの方法などを教えた。ミニゲームでは「ボールを持ったら攻めるんだ」「点を取られてもすぐ切り替えよう」などと声掛けし、自ら率先して動く姿勢を見せた。「自分が楽しまないと子どもたちも楽しくない」と力を込めた。
コーチは2人のほか、ビーチサッカーW杯準優勝メンバーの宜野座寛也さん（38）やお笑い芸人のぎぼっくすさんなども参加し、笑顔あふれる教室になった。J1の京都サンガで用具を管理するホペイロの、松浦紀典さんによるシューズケア教室も開かれた。岡根さんは「体を動かす楽しさを知り、競技への入り口になってほしい」と教室の意図を語った。
浜川小4年の藤原陽菜さん（10）は「頭を使ってやるゲームが楽しかった。これから自分もやろうと思った」と意欲を見せた。屋我地ひるぎ学園4年生の當間嗣和人さん（9）は「太田さんにほめてもらえてうれしかった。声掛けとかいろいろな技術を学べた」と笑顔で話した。
（古川峻）
