同世代からも一目置かれる存在として、青春の汗を流す中学生たちがいる。バレーボール、バスケットボール、サッカーの各分野でひたむきにボールを追いかけ、勝利の喜びや負ける悔しさを仲間と共有しながら前へ歩む。プレーする楽しさを胸に、成長の伸びしろは無限大だ。自らの限界突破でさらなる飛躍を目指す。
地元で開かれたサッカー教室でスカウトの目にとまり、スペイン遠征の機会を得た。2023年4月、日本選抜のGKとして「ビジャレアル・イエローカップ」に出場。日本は小中学生の混合チームで、地元クラブチームと4試合をこなしベスト8に輝いた。
グループステージを突破し、次の1戦目で「右隅に来た相手のシュートをうまくセーブすることができた」と自信を深めた。一方で、「ボールを止める、蹴る技術やスピード、次の動き出しまでの判断の速さなど、ほとんどの部分で負けていた」と世界レベルを体感した。
小学1年からサッカーを始めた。最初はじゃんけんで負けてGKをやることに。「やってみたら楽しかった。スーパーセーブする姿がかっこいい」と輝いて見えた。
父の佑輔さん(41)も県代表として国体出場経験のある生粋のGKだ。「GKをさせようと思ったことはなく、本人が自然に好きになった。自分は他のポジションをしたかったので逆にさせたくなかった」と苦笑いする。
憧れの選手に野澤大志ブランドン(FC東京)の名を挙げ、高校は県外強豪校へと進むつもりだ。「パントキックが得意。もっと1対1に強くなりたい」と飽くなき向上心で理想のGK像を追い求める。 (大城三太)
きんじょう・きょうや 2009年7月2日生まれ。南風原町津嘉山出身。身長164センチ、体重56キロ。南星中2年でサッカー部GK。小学、中学で県のトレセンメンバーに選出。