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「沖縄のバレーの歴史変える」12年ぶり初戦突破の西原女子 高さ生かす 春高バレー【4日の試合】


「沖縄のバレーの歴史変える」12年ぶり初戦突破の西原女子 高さ生かす 春高バレー【4日の試合】 女子1回戦 西原―青森西 高いブロックで相手のスパイクを止めにいく西原の大嶺若日子主将(奥左)と川根結香(奥左から2人目)=4日、東京体育館(砂川博範撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 砂川 博範

 バレーボールの第76回全日本高校選手権大会(春の高校バレー)は4日、東京体育館で開幕し、男女1回戦が行われた。沖縄代表で3年ぶり出場の女子西原は青森西と戦い、2―1で勝利を飾った。県勢女子の初戦突破は2012年の第64回大会以来12年ぶり。2年連続出場の男子西原も2―1で小松大谷(石川)を破り、2回戦進出を決めた。女子西原は5日午前10時半から誠英(山口)、男子西原は午後3時から郡山北工(福島)とそれぞれ2回戦を戦う。大会は男女各52校が参加。準々決勝までは3セット制、準決勝と決勝は5セット制で争う。1回戦から観客を入れて実施するのは4年ぶりとなる。

積極プレー貫く 女子・西原

 女子西原が高さを生かしたコンビバレーを展開し、2―1で青森西を破った。菊地怜以亜や小波津友愛、大嶺若日子主将らが躍動し、攻守で相手を上回った。

 1―1で迎えた第3セット。大嶺が序盤から得意のサーブやスパイクで得点を重ね、主将としてチームを鼓舞。刺激を受けた他の選手もそれぞれの持ち味を遺憾なく発揮した。エースの小波津がサイドからクロスを決めると、178センチの菊地は相手の頭上から強烈なスパイクをたたき込んでいった。中盤で追いつかれそうになるが、「最後は気持ち」とみんなで声を出し合い、積極的なプレーを貫き通した。

強烈なスパイクで相手ブロックを抜く西原の小波津友愛(砂川博範撮影)

 県勢女子としては2012年大会で同校が初戦突破して以降、勝ち星がなかった。「沖縄のバレーボールの歴史を変える」。そう意気込んで臨んだ今大会。粘り強いバレーで12年ぶりの勝利を飾り、有言実行を果たした。

 2回戦は前回大会準優勝の強豪、誠英(山口)と戦う。大嶺主将は「初戦は序盤の入り方が良かったのでそれを続ける。中盤でのミスを減らし、自分たちの雰囲気をつくって勝ちたい」と一戦必勝を誓った。

(砂川博範)

エース小波津躍動 得意クロス、相手翻弄

 小波津友愛がエースとして攻撃の中心であり続けた。要所で弱気になり、思い切ったスパイクが打てない場面もあったというが、「ボールを回すから決めて」と言葉を掛けられると、高いジャンプ力を生かしたスパイクが決まり始めた。

 単調になりがちだったアタックは徐々に多様性が生まれ、体が慣れた中盤以降はストレートに加え、得意のクロスも決まり、相手ブロックを翻弄(ほんろう)した。

 「県勢が長年できていなかった1勝ができてホッとしている」。2回戦はもう弱気にはならない。自分らしくボールを打ち続ける。

(砂川博範)


▽女子1回戦

西原(沖縄)
 2―1(25―27,25―22,25―21)
青森西