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県高校新人ラグビー コザ逆転、9年ぶりV 名護に15―12 最終盤FW押し勝つ


県高校新人ラグビー コザ逆転、9年ぶりV 名護に15―12 最終盤FW押し勝つ 後半、タックルをかわし攻めるコザの仲松秀太(中央)=27日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 ラグビーの県高校新人大会最終日は27日、県総合運動公園蹴球場でリーグ最終戦が行われた。2勝同士のコザと名護がぶつかり、コザが15―12で名護を破り、3戦全勝で9年ぶり16度目の優勝をつかんだ。前半は名護が先制トライを決めたが、コザも攻撃チャンスを逃さずトライを奪い返し、名護リードで折り返した。後半は終盤にコザが押し切ってトライし、直後のゴールキックも決めて3点差で逆転勝利した。1位コザと2位名護は全九州高校新人(2月16~21日・宮崎)に出場する。


 コザは4点のリードを許したまま試合の最終盤を迎えた。残り時間もわずかになる場面で、FW陣が組み合い体と体がぶつかりあう「接点」勝負に挑んだ。じわりじわりとゴールラインまで近づいて押し勝ち、最後は坂本耕太郎が逆転のトライを決めた。「名護の花園での活躍を映像で見て刺激を受けた」とたぎる思いを得点へつなげた。

 名護に先手を取られる展開ながら、食らいついた。前半にトライを決めた仲松秀太は「前半はミスもあったが、後半はバックス陣で踏ん張れた」と頬を緩ませた。

 5―7で前半を折り返し、後半序盤に得たペナルティーキックを比嘉政将が確実に決めて8―7と逆転した。モールで押し切られてのトライで5点を奪われたが、続く相手FWの独走を守備最後の要となるフルバックの仲松がタックルで防いだ。自陣からパスをつないで前線まで運ぶなどワイドに展開する機動力で名護をかき乱した。

優勝したコザ
優勝したコザ

 崎原実雄主将は「けが人や体調不良者もいて、15人ぎりぎりでプレーしていた。ボールを持つ選手をフォローする形を保てたことが大きい。簡単には押し返されなかった」と確かな手応えに充実感を漂わせた。

 (大城三太)


反則の多さ、足かせに 名護、当たり強くし次へ

 名護は反則の多さが足かせとなった。平安山結丸(ゆまる)主将は「ハイタックルやオフサイドもあり、特に前半は反則が目立った。試合終了間際に攻め込まれた時も反則を取られ、ずるずると押し込まれてしまった」と厳しい表情だった。

前半、先制トライを決める名護の新城幸希(左)
前半、先制トライを決める名護の新城幸希(左)

 田仲祐矢監督は「競り合う内容でプレッシャーもあったはずだが、集団として規律を守れていなかった。接点の強さを目指す方向性は変わらない。体が小さいので1年かけて体をつくり当たりを強くしていく」と進む方向性を示した。

 花園で16強入りと結果を残し、3年生が抜けた新チームで始動している。指揮官は「ずっと勝ち続けることの難しさは選手たちに伝えていた。この負けをいい薬にできるかは選手たち次第」と奮起を促した。

 (大城三太)