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キングス、薄氷の勝利 京都に延長86―81 Bリーグ第33戦【28日の試合】


キングス、薄氷の勝利 京都に延長86―81 Bリーグ第33戦【28日の試合】 琉球―京都 延長戦で攻め込むキングスの松脇圭志=28日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は28日、沖縄アリーナで京都ハンナリーズ(同8位)と対戦し、86―81でオーバータイム(延長戦)を制した。通算成績は22勝11敗で順位は西地区首位を保っている。前半はキングスの守備の強度の高さに、京都は得点が伸びなかった。その間にキングスは松脇圭志の3点弾4本を中心に得点を重ね40―33で折り返した。後半に入っても主導権を握ったキングスだが、第4クオーターに京都の猛追で逆転され、残り12・4秒で松脇が3点弾を決めてオーバータイムへ。オーバータイムではアレン・ダーラムや岸本隆一の3点弾が決まり、得たフリースローもほぼ決めて逃げ切った。キングスの次戦は31日午後7時5分から、佐賀県のSAGAアリーナで佐賀バルーナーズと対戦する。

残り12.4秒、値千金3点弾 松脇キャリアハイ、守備も貢献

 主導権を握りながらも第4クオーター(Q)に京都の猛追を受けてしまったキングス。試合終了間際にリードされたチームを救ったのは松脇圭志だった。

 3点差で残り25秒からスローインでスタート。岸本隆一にボールがわたるも京都の激しい守備でシュートが打てない。岸本はジャック・クーリーへのパスを選択。クーリーは京都の選手へスクリーンをかけて、相手の動きを止めた。トップの位置でフリー状態となった松脇は「試合通していい感覚だったので決めるつもりだった」とディープスリーを決めて、残り12.4秒で追い付いた。

 オーバータイムでは、松脇は得点こそなかったが、相手外国籍選手からオフェンスファウルを誘って、攻撃の芽を摘み取るなどした。

 松脇は守備でも貢献しながら、3点弾7本、23得点とキャリアハイの成績を残した。「チームとして守備で修正できたし、個人としてもキャリアハイは良かった」と淡々と話しながらも満足感もうかがわせる。ベンチから出場することが多かったが、直近は守備職人の小野寺祥太がコンディション不良のため、先発で起用されている。

 「やることは同じなので変わることはないが、スタメンで出る以上、出だしの部分でやられないようにしたい」と先発起用に応え続けるつもりだ。

(屋嘉部長将)


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、7187人)
キングス 22勝11敗
86―81(21―17,19―16,20―18,11―20,延長 15―10)
京都 10勝23敗

プライド見せた

 桶谷大HC(キングス)の話 昨日(27日)と違って、守備のところでチームがプライドを見せてくれた。チームとして、相手にやらせたくないこと、自分たちがやりたいことを、しっかり遂行してくれた。みんなが勝つために必死になって、ハードワークして勝てたのは僕にとって格別でいいゲームになったと思う。

守備の頑張りは誇り

 ロイ・ラナHC(京都)の話 持っている力全ては出したと思っているが、自分たちにとっては残念な試合になってしまった。守備の頑張りは誇りに思う。琉球相手に力を出し切れたと思うが、フィジカルの部分でもっとできる部分もあったので改善していかないといけない。