ゴルフの国内女子ツアー開幕戦ダイキンオーキッドレディストーナメントへの出場権を懸けたアマチュア選手権大会最終日は30日、南城市の琉球GC(西・東コース6398ヤード、パー72)で決勝ラウンドが行われた。2位でスタートした宮城杏(興南高出―長崎国際大2年)が5アンダーのトータル139で回り、優勝した。上原和(松島中―開志国際高出)が143で2位、小潮川せり(宜野座高3年)が144で3位、吉崎マーナ(沖縄カトリック高1年)が147で4位だった。上位4人は第37回の本戦(2月29日~3月3日、琉球GC)に出場する。
宮城杏 さえ渡った感覚 バーディー連発 5アンダーまで伸ばす
宮城杏(長崎国際大2年)は群を抜いていた。
11番で約12メートル、12番で約6メートルのバーディーパットを沈めただけではない。カップまであと数センチの位置につけるロングパットが何度もあり、17番ではアプローチショットも入りかけた。「集中力が持続していた。試合前の練習から調子が良く、特にパターの感覚がよかった」。自身初のトータル140を切る139で、2位と4打差で頂点に立った。
1番でいきなりボギーをたたくが、「次にどうマネジメントするかしか考えていなかった」と平常心は変わらない。ホールを回る途中、優勝という考えは少しもよぎらなかった。「冷静沈着にプレーできた」と目の前の一打に集中した。
飛躍の転機は昨年の日本女子オープン最終予選だ。プロ選手と一緒にコースを回り、「やっぱりプロはすごい。たくさんの気づきがあった」と刺激を受けた。大学の授業で学んだこともゴルフに応用し、「今が一番楽しい」とモチベーションが高い。
今大会はあくまで通過点だ。「本戦でもアンダープレーしてベストアマを目指す」。さえ渡った感覚で本選でも上昇気流をつかみに行く。
(古川峻)