中日のベテラン、涌井が節目となる20年目のキャンプで投球の軸となる速球を磨く。20日、北谷町で実戦形式の打撃練習に初めて登板。空振り三振を奪うなど力強い速球を披露し「思った通りに投げられた。順調」と納得顔で話した。
マウンドでは右脚に体重を一度しっかりと乗せてから投げる。はじかれたようにミットに向かう速球でカリステから空振り三振を奪った。速い球を力で左前に運んだ中田は「球は一級品。めちゃくちゃ強かった」と驚いたように振り返った。
今は投球フォームを固めることがテーマ。ブルペンではグラブ位置をやや下げて体の開きを抑える取り組みも。昨季は自己最速に並ぶ152キロをマーク。投手最年長の37歳にして、その速球をさらに進化させるべく体の使い方を工夫する。
打者延べ6人との対戦を見守った立浪監督は「非常にいい真っすぐがあった」と絶賛した。自己ワーストの13敗(5勝)を喫した昨年からの巻き返しを期すシーズン。通算159勝の実績を持つ右腕は「今年はしっかり活躍して頑張りたい」と責任感をにじませた。
(共同通信)