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KBC未来、八回均衡破る 嘉手納が零封勝ち<第71回県高校野球春季大会>第2日


KBC未来、八回均衡破る 嘉手納が零封勝ち<第71回県高校野球春季大会>第2日 KBC未来―宜野湾 8回1死一、二塁で走者一掃の二塁打を放つKBC未来の砂川葵=21日、沖縄セルラースタジアム那覇(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第71回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)の第2日は21日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦6試合を行った。KBC未来は宜野湾を2―0で破り、嘉手納は美里工を5―0で下した。前原は八重山農林に14―2で八回コールド勝ちした。コザは南部農林・開邦・真和志に10―0の五回コールドで勝利した。豊見城は昭薬付に6―4で競り勝った。那覇工・首里東は名護商工・本部・辺土名・北部農林に5―1で勝利した。23日は3会場で1回戦6試合を行う。

KBC未来・砂川好機逃さず 走者一掃2塁打

 KBC未来の砂川葵(2年)がスコアボードを動かした。0―0で迎えた八回。チームはそれまで無安打に抑え込まれていたが、連打で1死一、二塁とした。砂川はこの好機を逃さず、走者一掃の適時2塁打で勝利を引き寄せた。

 序盤から相手の流れだった。七回まで安打は出ず、出塁は五回の四球の走者のみ。守備では何度も得点圏に走者を進められる苦しい戦いだった。

 それでも耐えて、両チーム無得点で迎えた八回裏。金城塁(1年)が1死から初の安打で道を切り開き、次打者の知念修作(1年)も続いた。1死一、二塁で打席に立った砂川は、ここまでフォークやスライダーなどの変化球に苦しんでいた。「制球が乱れてきている。まっすぐだ」と直球に狙いを定めると、予想は的中、はじき返された白球は左中間へ。「抜ける」と全力で駆けた金城と知念が本塁を踏んだ。

 砂川は「たまたま打てて良かった」と謙虚に話し「目標は優勝だが、先だけを見ずやるべきことをやる」と2回戦へと気を引き締めた。

(名波一樹)

宜野湾
 000 000 000 |0
 000 000 02×|2
KBC未来
(宜)又吉―知名
(K)譜久山、浜元―砂川
▽二塁打 藤田(宜)、砂川(K)

 ●宜野湾 10奪三振の好投にも惜敗した投手の又吉にちか 立ち上がりは良かった。今後はギアを上げるタイミングを見極めたい。打撃で好機もつくったが、八回で相手に持って行かれた。


美里工業―嘉手納 三回に打線火を噴く

美里工―嘉手納 三回1死一、三塁、右越え適時三塁打を放つ嘉手納の天久優斗=21日、ユニオンですからスタジアム宜野湾(大城三太撮影)

 嘉手納打線が火を噴いたのは三回だった。濱里拓之慎の適時打で先制し、一気に勢いづいた。続く1死一、三塁の好機で、天久優斗が直球を捉え、右越え三塁打で2点を追加。「投手の上地が頑張っていたので点が欲しかった」と4番の意地を見せた。

 エースの上地虎汰郎も奮起した。初回は「力が入ってしまい、球が浮いた」と四球や暴投で2死二、三塁とピンチも招いたが、得点を許さなかった。直球とカーブを織り交ぜ、緩急をつけた内容で尻上がりに調子を上げ、被安打2、6奪三振と粘投した。昨年から課題としていた制球力に少し自信を深めたようだった。

 昨年の秋季大会は1回戦負け。悔しさをぶつけての初戦突破となった。天久は「ベスト4入りを狙い、夏のシードを獲得したい」と力強かった。

(大城三太)

美里工業
 000 000 000 |0
 004 100 00×|5
嘉手納
(美)下地、与那嶺―山川
(嘉)上地―天久
▽三塁打 天久(嘉)

 ●美里工 夏に雪辱を誓う島袋悠吾主将 打撃はチャンスで打てずに単打に終わり、つなぐことができなかった。1、2点取られた所からムードを持っていかれた。守備でバント処理のミスもあった。ベンチワークを含め、連係を深めて夏に挑みたい。


<21日の結果>

▽1回戦
豊見城 6―4 昭薬付
前原 14―2 八重山農林 (八回コールド)
KBC未来 2―0 宜野湾
嘉手納 5―0 美里工
コザ 10―0 南部農林・開邦・真和志 (五回コールド)
那覇工・首里東 5―1 名護商工・本部・辺土名・北部農林

<23日の試合>

▽1回戦
【西崎】9時半
那覇商―宮古
那覇国際―宮古総実・宮古工

【宜野湾】9時
中部商―中部農林
北谷―エナジック

【セルスタ】9時
陽明―浦添商
那覇―西原