有料

ベースボール5・日本代表 喜屋原(沖大1年)を初選出「アジアで優勝したい」


ベースボール5・日本代表 喜屋原(沖大1年)を初選出「アジアで優勝したい」 鋭い打撃を見せる琉球SEAHOURSEの喜屋原咲=22日、沖縄大
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 5人制、5イニングでゴムボールを手打ちするアーバンスポーツ「ベースボール5」の日本代表に、沖縄大1年で琉球SEAHORSEの喜屋原咲(20)が初選出された。アジアカップ(4月13~16日、韓国)への参戦前に沖縄大で練習に励んでいる。日本は2022年のワールドカップで準優勝した強豪。喜屋原は「強いと聞いている。アジアで優勝したい」と意気込みを語った。

 ベースボール5は野球などのダイヤモンドスポーツを世界的に普及するため、17年に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が開発した。ルールは野球と基本的に同じだが、男女混合でボールを手打ちし、大きなスペースは必要ない。26年のユースオリンピックの公式種目に採用されている。

 喜屋原は喜名小時代に野球を始め、読谷中、読谷高ではソフトボールに励み、何度も県制覇を経験してきた。17年にはU―14日本代表に選ばれている。ベースボール5は昨年9月に友人の誘いで始め、すぐに上達した。当初は存在も知らなかったが、「スピードが生かせるのが好き」と、とりこになった。

 1月に日本代表選考を兼ねた日本選手権の西日本ブロック予選に琉球SEAHORSEの一員として出場しプレーをアピール。「日本のトップレベルが集まって緊張したが、学びは多かった」。敗退したものの、代表11人に入り「まさか選ばれるとは思わなかった」と喜ぶ。グローブがない難しさがあるが、守備の捕球体勢やボールを見る技術は喜屋原の得意分野だ。課題の打撃は男性が強いものの、手先をうまく利用して打球などの方向を工夫している。「打球が遅くてもランナーをいかに返すかは工夫できる」と活躍を誓う。

 国内ではオフシーズンだが、チームはアジアカップのために集まって練習に励んでいる。毎月のように学校に訪問して体験会なども実施している。喜屋原は「ボール一つでできる魅力がある。世界戦の体験を沖縄に持ち帰り、その魅力を伝えたい」と展望を語った。

 (古川峻)