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仲里、世界最終予選へ レスリング・パリ五輪アジア予選 67キロ級曽我部が五輪代表


仲里、世界最終予選へ レスリング・パリ五輪アジア予選 67キロ級曽我部が五輪代表 準々決勝で敗れた男子グレコローマン97キロ級の仲里優力(右)=ビシケク
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 【ビシケク共同】レスリングのパリ五輪アジア予選最終日は21日、ビシケクで男子グレコローマンスタイル6階級が行われ、67キロ級の曽我部京太郎(ALSOK)が準決勝でカザフスタン選手にテクニカルスペリオリティー勝ちして、上位2人に与えられる五輪出場枠を獲得し、初の代表に決まった。各階級の決勝は実施しない。

 130キロ級の奥村総太(自衛隊)は準決勝、97キロ級の仲里優力(北部農林高―日体大出、佐賀県スポーツ協会)は準々決勝、87キロ級の阪部創(自衛隊)は初戦で敗れ、5月の世界最終予選(イスタンブール)に回る。

 仲里は1回戦は2―1でポイント勝ちしたが、続く準々決勝は0―9のテクニカルスペリオリティーで敗れた。

 男子グレコの五輪代表は60キロ級の文田健一郎(ミキハウス)、77キロ級の日下尚(三恵海運)に続く3人目となり、東京五輪の2人を上回った。


仲里、ベテランに完敗 得意な展開に持ち込めず

 初のシニアの国際大会に仲里優力がはね返された。昨年のU23世界選手権で3位になったが、「U23とはレベルが違った。やっぱり世界は広い」。準々決勝でなすすべもなく敗れた。

 1回戦は昨年のアジア選手権3位の実力者が相手だった。「気を抜いちゃいけない」とすぐさま前に出て場外ポイントを奪う。終始、得意のスタンドポジションで圧を掛け続け、危なげない試合運びで2―1でポイント勝ちした。続く準々決勝は、リオと東京の両五輪で8位だったベテランが相手。「自分のスタイルで行けば勝てる」と臨んだが、腕を取られて思うようにスタンドで力を出せない。残り約5分、場外ポイントを奪おうと右腕を挙げた瞬間だった。力を利用されて投げ技を決められ、4点を許した。

 そこからは焦りが募り、相手の思うつぼになった。「いつもと違う技をしようとして、相手に待たれていた」。残り約2分30秒で再び投げ技を受け、テクニカルスペリオリティーで敗れた。

 アジア予選で五輪切符はつかめなかったが、うつぶせ状態で相手の攻撃に耐えるなど、通用する部分は確かめた。「上には上がいる。試合をしていて楽しかった」と刺激を受けた様子。伸び盛りの24歳は世界最終予選に向け、「死に物狂いで取りに行く」と新たな挑戦に臨む。

 (古川峻)