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「宮古島や皆さんがパワーくれた」川満TKOで初防衛 ボクシング日本ライトフライ級


「宮古島や皆さんがパワーくれた」川満TKOで初防衛 ボクシング日本ライトフライ級 三迫ジムの仲間とともに日本王座の初防衛成功を喜ぶ川満俊輝(後列右から3人目)=4日、東京都内(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 プロボクシングの日本ライトフライ級タイトルマッチ10回戦が4日、東京都の後楽園ホールで行われ、宮古島出身の川満俊輝(宮古工高―大一工業大出、三迫)が挑戦者の安藤教祐(KG大和)に6回2分29秒でTKO勝ちし、初防衛を果たした。川満は昨年12月に日本王者に就いていた。戦績は10勝(6KO)1敗となった。

終始優位、リズムよく打撃

 昨年12月に日本王座に就いた川満俊輝が6回2分29秒に右フック、さらに左ストレートを浴びせると、レフェリーが止めに入った。TKO勝ちに何度もガッツポーズを決め、勝利をかみしめた。「宮古島や身近な皆さんが本当に優しくて、応援してくれる気持ちが僕にパワーをくれた」と柔らかな表情でインタビューに答えた。

 2021年に勝利を挙げた安藤教祐との再戦に「最初は気合の入れ方がふにゃふにゃだった」という。だが、WBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟や同級3位の桑原拓らとスパーリングを繰り返し、「自分はまだまだ」と気持ちを奮い立たせた。本番は「誰であろうと自分のボクシングをする」と挑戦者の気持ちで臨んだ。

 「上を意識させて下、下を意識させて上を打った」と1回からリズムよく左右のフックやストレートを入れて優位に立った。5、6回にはトレーナーから「打ち合いに行け」と指示を受け、猛攻を仕掛けて勝利した。

 一方、「攻防一体」が課題に残った。1回に「行ける」と感じて前のめりになるとガードが甘くなり、3回にフック、4回にアッパーを浴びた。防御を意識すると今度は手数が減ってしまった。

 28歳は世界戦を見据えつつも、「反省ばかりの試合をしてしまった。着実に防衛して、チャンスが来た時のために強くなりたい」と浮つかず、さらなる強化に励む。

(古川峻)


▽日本ライトフライ級タイトルマッチ10回戦

川満俊輝(三迫)48.8キロ TKO 6回2分29秒 安藤教祐(KG大和)48.9キロ