ハンドボールの第60回九州一般選手権大会は11、12の両日、長崎県の諫早市中央体育館で行われ、県勢対決となった決勝は丸松建設が興南BICに34―33で競り勝ち、初優勝を飾った。延長戦で30―30となり、7メートルスローコンテストで勝負が決まった。いずれも第29回ジャパンオープン(8月9~12日、滋賀県)の出場権を得た。
県勢対決の決勝は他チームや地元の子どもなど大勢のギャラリーが固唾(かたず)をのんで見守った。延長戦の末の7メートルスローコンテストで、丸松建設のGK通事章太が4連続で興南BICのシュートを足で止め、九州初制覇に導いた。
開始すぐに連続得点でリードしたが、その後は流れを渡し逆転された。後半に最大6点差まで広げられたが、「1点1点地道に追い上げていった」(棚原義隆監督)。粘り強い守備から攻勢に転じた。
高めの守備に切り替えミスを誘い、CP神里昂大らが速攻で得点を重ねる。3点差の残り3分、マンツーマン守備でボールを奪っては得点し、ラスト10秒で同点に追いついた。
好セーブを連発したGK通事は「守備が頑張ってGKが止めやすいシュートにしてくれた」と語った。
コザ高OBの選手らでつくるチームは創部3年目。丸松建設のほか、中部地区の企業が協賛するなど地域ぐるみで活動を支援している。期待を背に、今年4月の県一般選手権で興南BICを初撃破。琉球コラソンの元選手らが所属する強豪を九州でも再び退け、悲願の初制覇を達成した。全国へ向け棚原監督は「上位を目指して走り勝つ」と意欲を燃やした。
(古川峻)
▽1回戦 丸松建設40―21福岡ジラーフス、興南BIC43―31G.Family(鹿児島)
▽準々決勝
丸松建設 44―25 トヨタ紡織九州レッドインパルス(佐賀)
興南BIC 37―27 宮崎フェニックス
▽準決勝
丸松建設 32―26 熊本教員ク
興南BIC 33―24 UNION大分
▽決勝
丸松建設
34―33(9―11,16―14,延長1―4,4―1,7TC4―3,
興南BIC