全九州高校体育大会は13日、陸上の秩父宮賜杯第77回全国高校対校選手権南九州地区予選を宮崎県のひなた陸上競技場で行い、女子走り幅跳びで喜久里彩吹(那覇国際3年)が5メートル79を跳び優勝した。女子やり投げの根間結花(那覇西3年)は48メートル18で頂点に立った。男子砲丸投げは奥間政和(同)が15メートル04で栄冠を手にし、外間勝結(与勝3年)が14メートル55で3位となった。女子ハンマー投げの當山加菜(知念3年)は40メートル38で3位だった。
喜久里、優勝も満足せず
女子走り幅跳びで県記録保持者の喜久里彩吹(那覇国際3年)は南九州優勝にも満足していなかった。1本目から1位を維持し続けたが「記録が全然良くなかった。もっと頑張らないと」と悔やんだ。
高校最後の九州予選で、緊張で体がガチガチだったという。1本目は5メートル48で「ダメダメだった。ここまで来て自分は何をやってるんだ」と自らを鼓舞。県記録を出したことなどを思い起こし、吹っ切った。
3本目で5メートル79を成功させ、4、5本目はファウルだったが5メートル90程度は跳べていたという。「6メートルも見えてきた。アベレージが上がっている」と手応えをつかんだ。
三段跳びとの2冠に期待が懸かる。「あまりプレッシャーはない。楽しんで自分らしくやりたい」と気負わずに臨む。
(古川峻)
根間、自己新で好感触
やり投げの根間結花(ゆいか)(那覇西3年)が「やりが軽く感じた」と48メートル18で頂点をつかんだ。「やり先をきちんと見て、頭から離れ過ぎないように、姿勢がぶれないように意識した」と2投目で自己ベストを2.5メートル以上も更新する好感触を得た。
助走、前方45度方向へ投げるイメージ、かかとの止めから腰や上半身を連動させる最後の踏ん張りなど、いろんな要素ががっちりとかみ合った。
「短い距離を全速力していた助走を長くし、ゆっくり走り始めることでゆとりができた。上に向かって投げようとするあまり、角度を付け過ぎていたことに気付いた」と大きな収穫となった。「たまたまいい記録を出したと思われたくない」と全国に向けて精度の向上を追い求める。
(大城三太)
奥間、2冠へ闘志燃やす
砲丸投げの奥間政和(まさと)(那覇西3年)が自己ベストを10センチ上回る15メートル04で1位をかっさらった。得意とするのは円盤投げ。「県総体は得意の円盤で投げ勝ち、砲丸でも勝ちたかったが、阻まれて悔しかった」と、ライバルの外間勝結(与勝3年)の存在が常に頭の中にある。「県大会で負けてから砲丸の最後の押し出しなど、基礎を繰り返し練習してきた」と成長へとつなげた。
南九州6位以内で全国出場権を得る。円盤投げは最終日の16日。出場選手の中で自身の記録が最上位となっているが、隙を見せない覚悟だ。「予選1投目から6位以内の記録を出して、今度こそ2冠を達成したい」と闘志を燃やした。
(大城三太)