都市型スポーツのパリ五輪予選シリーズ最終戦最終日は23日、ブダペストで行われ、五輪初採用のブレイキンで女子は日本勢対決の決勝を制した湯浅亜実(ダンサー名・AMI)が、準優勝だった41歳の福島あゆみ(AYUMI)とともに代表に決まった。5月の第1戦、上海大会に続いて3位の津波古梨心(RIKO)は落選した。
パリ五輪代表を懸けた日本人対決の準決勝。津波古梨心(RIKO)は、まだ一度も勝ったことがない世界選手権を2度制した湯浅亜実(AMI)と向き合った。「尊敬するダンサーだからこそ全力で思いっきり立ち向かった」
ステップを刻み、出だしからアクロバティックなパワームーブを次々と繰り出す。「あまり五輪のことは考えず、自然体でいつも通りに踊れた」。津波古らしい躍動感あふれるダンスで見る者を驚かせた。
だが、表現や構成なども評価される結果は0―3で完敗。津波古は悔しそうな表情を浮かべ、湯浅と抱き合った。「全て出し切った」とさっぱりしていた。
「切り替えてしっかり取ろう」。3決は2―1で競り勝ち、5月の五輪予選に続き銅メダルを獲得した。
五輪の重圧から自分らしい踊りができない時期もあったが、五輪予選前に「パリはゴールじゃない。通過点の一つだ」と気持ちを切り替えた。
「得たことを自分のダンスにつなげ、いろいろなバトルに挑戦したい。シンプルにブレイキンを楽しんでいく」。17歳の道はまだ続く。
(古川峻)