久貝（北中高）1キロTT県新Ｖ　自転車・県選手権トラック

　自転車の第39回県選手権トラックレース大会が30日、県総合運動公園自転車競技場で行われ、久貝一心（北中城高2年）が1キロタイムトライアルで1分5秒219の県新記録で優勝した。久貝はスプリントとケイリンでも優勝し、3冠を達成した。8キロスクラッチは國吉優希（朝日大4年）が優勝。16キロポイントレースは諸見航太郎（北中城高3年）が栄冠をつかんだ。

限界挑み3冠達成　久貝

　3月の全国選抜で3位、6月の全九州総体1キロタイムトライアルを県新で優勝した久貝一心（北中城2年）の成長が著しい。国民スポーツ大会の選考も兼ねた今大会で大学生らも参加する中、3冠を達成。1キロタイムトライアルで自身の県記録を更新し「総体に向けてやっていたので記録を出すつもりはなかった」と驚いた。
　1キロタイムトライアルは出だしで追い風になることは分かっていた。ギアを通常より一段上げてペダルを踏み込み、スピードに乗った。「全九州は室内だったけど、屋外でも結果を出せることが分かった」と喜んだ。
　ケイリン決勝は残り半周でスピードを上げて先頭をまくり、地力の強さを見せつけた。スプリント決勝はコーナーで広がった相手のインコースを突き、巧みに抜き去って制した。「たまたま先輩に勝てただけ」と謙遜するが、どの種目も抜群のスピードを誇った。
　競技の合間はこの日のために購入した「限界」と描かれたTシャツを身に着けた。その言葉通り「普段の練習で足が立たなくなるほど追い込んでる」と知らず知らずのうちに体が鍛えられ、好記録につながったという。全国総体へ「さらに仕上げていきたい」と万全の態勢で臨む。

　（古川峻）

諸見（北中高）仕掛けて勝利　16キロポイントR

　6周ごとの順位で得点が付く16キロポイントレース。1位の諸見航太郎（北中城3年）は、残り6周でベテランの中鶴友樹（ティダインベストマネジメント）に追いつかれた。それでも「相手の息を見たら勝てると思った」。残り2周で余力を開放し逃げきった。
　全九州高校総体はポイントレース予選2位だったが、決勝で「自信が持てなくなった」と勝負を仕掛けられず、悔いが残る結果に終わった。この大会での雪辱を誓い、6周回のたびに仕掛けては得点を稼いだ。「良い展開でレースできた」と納得した。
　7月に屋我地サイクルロードレースを控える。「受験勉強と両立しながら練習し、自分の強みを生かす走りをしたい」と意欲を燃やした。

　（古川峻）

3冠逃し悔しい

　8キロスクラッチで優勝、1キロタイムトライアルとスプリントで2位の國吉優希（朝日大4年）の話　3冠を狙っていたので悔しい。タイムトライアルで自己ベストを出せたのはよかった。秋に競輪のプロテストを受ける。国スポもあるので、10月に向けて短・中距離の体づくりをしたい。

【男子】
▽小学生666メートルタイムトライアル　（1）本村槙梧（とよみ小、APEXRacingC．C．）58秒290（2）大木絆理（与那原小、KIDS）1分4秒077（3）久貝悠真（高江洲小、カデナロケッツ）1分5秒033
▽1キロタイムトライアル中学生　（1）上間奏來（山内中）1分16秒442（2）喜納大翔（北中城中）1分17秒011
▽同高校以上　（1）仲程司（OKIRIN）1分17秒516（2）キンジョウショウタ（YASIGANIWORKS、OKIRIN）1分18秒979（3）玉城義基（JoeBテック、APEXRacingC．C．）1分20秒611
▽同エリート　（1）久貝一心（北中城高）1分5秒219（2）國吉優希（朝日大）1分5秒774（3）仲眞良河（北中城高）1分8秒997
▽スプリント中学生　（1）上間奏來12秒344（2）喜納大翔13秒248
▽同一般　（1）キンジョウショウタ12秒805（2）諸見里眞伍（おもろまちメディカルセンター、RyukyuUnitedRacing）12秒838（3）伊藤康浩（KIDS）13秒051
▽同エリート予選　（1）久貝一心10秒999（2）國吉優希11秒237（3）山本勇矢（中頭病院、RyukyuUnitedRacing）11秒341
▽同1／2決勝1組　（1）久貝10秒986（2）仲眞
▽同2組　（1）國吉12秒715（2）山本
▽同3・4位決定戦
仲眞　2―0　山本
▽同1・2位決定戦
久貝　2―0　國吉
▽ケイリン予選1組　（1）仲眞良河（2）山本勇矢（3）上間正葵（沖縄工）
▽同2組　（1）小田桐侃汰（北中城高）12秒522（2）成海慶（3）喜如嘉朝煌（北中城高）
▽同3組　（1）久貝一心12秒021（2）邊野喜千羅（北中城高）（3）平良栄棋（同）
▽同決勝　（1）久貝11秒247（2）小田桐（3）邊野喜
▽6キロスクラッチ決勝　（1）伊地裕磨（沖縄輪業、OKIRIN）9分29秒011（2）玉城義基（3）伊藤康浩
▽8キロスクラッチ決勝　（1）國吉優希10分24秒423（2）諸見航太郎（北中城高）（3）新城銀二（OKIRIN）
▽ポイントレース決勝　（1）諸見航太郎33点（2）中鶴友樹（ティダインベストマネジメント、OKINAWA）29点（3）新城銀二21点