有料

知念が競り勝つ 那覇国際―知念 夏の甲子園県大会第4日


知念が競り勝つ 那覇国際―知念 夏の甲子園県大会第4日 那覇国際―知念 2番手で登板し、好投を見せる知念の中村友紀=30日、沖縄セルラースタジアム那覇(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 第106回全国高校野球選手権沖縄大会第4日は30日、沖縄セルラースタジアムなどで1回戦7試合を行った。知念は那覇国際に4―2で勝利した。コザは浦添を6―3で破った。KBCは沖縄水産に7―0の七回コールド勝ちした。美里工は南風原に10―0の五回コールド勝ち、北中城は沖縄カトリックに8―1で七回コールドで勝利した。具志川商は球陽に7―0で七回コールド勝ちを収め、与勝は南部農林・南部商・開邦・真和志を17―0の五回コールド勝ちで下した。6日は同会場などで2回戦8試合が行われ、シード校も登場する。


カーブ武器に零封締め 2番手中村

 知念の中村友紀(3年)の力投が光った。五回からマウンドに立つと、カーブを武器に無失点で締めた。赤堂秀馬監督は「春に向けて投手陣をきたえてきた。よく頑張ってくれた」と奮闘をたたえた。

 先制された0―1の初回。無死一、三塁で相手4番を迎えた。打球は左飛となり、左翼を守っていた中村が捕球。すぐさまバックホームすると、ワンバウンドで捕手のミットに収まり3走の生還を阻止して併殺とした。

 両チームの打ち合いとなり2―2で迎えた五回。マウンドに立った中村は、130キロ超えの直球にカーブを交えて腕を振った。先発が高めを狙われたことから、低めに集めて三振と凡打の山を築いた。チームは六回に幸喜正悟のスクイズを契機に2点を追加。4―2と逆転し、勝利を引き寄せた。

 しかし最終回。中村は先頭の1番打者を三振に仕留めたが、足がつって制球が乱れ、連続四球で一、二塁に走者を背負った。一打許せば並ばれる場面で4番と対峙(たいじ)。焦りもあったが、「抑えてやる」と105キロのカーブで三振を奪った。最後の1人もカーブで投ゴロに打ち取り、熱戦を制した。「ピッチングは(力を)最大限出せたかな」と中村。汗をぬぐう表情は充実感にあふれていた。

 (名波一樹)

▽1回戦

那覇国際
 100 100 000 |2
 002 002 00×|4
知念
(那)禰覇―宮城
(知)山内、中村友―知念侑
▽三塁打 知念侑(知)
▽二塁打 知念修(那)

 ●4失点しながらも完投した那覇国際主将の禰覇朝日 出し切った。打ち合いになったが、仲間が打ってくれて助かった。投手としてもう少しおさえられたとは思うが、良い試合だった。練習の質も、雰囲気も良く、楽しい3年間を過ごすことができた。