読谷、接戦制す　後半の粘り奏功　九回に勝ち越す　多和田が適時三塁打　夏の甲子園県大会第5日

　第106回全国高校野球選手権沖縄大会第5日は6日、コザしんきんスタジアムなどで2回戦8試合を行った。北山は6―5で糸満に逆転サヨナラ勝ちした。読谷は4―2で八重山農林に勝利した。前原は10―3で首里、西原は5―1で美里をそれぞれ下した。沖縄尚学は延長十回タイブレークの末、5―4で沖縄工に競り勝った。浦添商は6―1で宜野湾に勝利した。シードのエナジックは12―0で首里東に五回コールド勝ち、同じくシードのウェルネス沖縄は7―0で那覇西に七回コールド勝ちした。7日は同会場などで8試合が行われる。

　試合後、ベンチに戻ると勝利の雄たけびを上げた読谷。粘りのあるプレーで2回戦を突破した。

　2―2の同点で迎えた九回1死二塁。勝ち越したい場面で多和田凌亨（3年）が魅せた。ストレートのアウトコース寄りで放たれたの球を一振り。「抜けたと思った」との言葉通り、打球はぐんぐん伸び、右中間の適時三塁打となった。ベンチとスタンドの歓声に応えるように右手の拳を高く突き上げた。「相手投手の癖がチーム内で共有されていた。（勝利の）流れを引き寄せることができたと思う」と達成感をにじませた。直後に相手の暴投でさらに1点を追加。4―2で振り切っての勝利だった。

　秋と春の大会では2回戦敗退を喫してきた読谷。知念正仁監督は選手たちに「2回戦を突破していい景色を見よう」と伝えていたといい「2点ビハインドになることまでは想定していた。後半の粘りが勝利につながった」と選手らをたたえた。勝利に貢献した多和田は「泥くさくプレーしたい。バントを極める」と次戦を見据えた。

（渡真利優人）