第106回全国高校野球選手権沖縄大会第9日は14日、沖縄セルラースタジアム那覇とコザしんきんスタジアムで準々決勝4試合を行い、4強が出そろった。
エナジックは浦添商を6―1で下した。興南は知念に3―1で勝利した。ウェルネス沖縄は北山に7―5で勝利した。KBCは与勝を9―5で破った。各校の4強入りはエナジックが初、興南は3年連続31度目、ウェルネス沖縄は2年連続2度目、KBCは2年ぶり2度目。準決勝は20日午前10時から、沖縄セルラースタジアム那覇でエナジック―ウェルネス沖縄、興南―KBCのカードで行われる。
2年ぶり2度目の4強進出を果たしたKBC。打撃戦となったものの、要所では守備が光り、猛追する相手を振り切った。
二回に犠打や盗塁で1死満塁の好機を作ると、譜久山暖の遊ゴロが失策を誘い、2点を先制。勢いに乗ると、2番・前川尚摩や3番・内田凱万らが次々に適時打を放ち、一挙に5得点を挙げた。狙い球だった直球を左中間とした内田は「試合の流れをつかもうと意識して打席に立った。日頃のフリーバッティング練習が功を奏した」と達成感を見せた。
守備では四回裏、無死一塁の場面で、送りバントを狙った相手の投ゴロを遊撃手の真栄城蓮が併殺に仕留めた。神山剛史監督は「狙えるアウトは取ろうと共有していた」という。
4点差で迎えた最終回。2死満塁のピンチの場面では、継投した崎濱海翔が持ち味の直球を投げ込み、難を逃れた。
攻撃時の注意点として、打ち上げにゴロを意識するように指示していたという神山監督は試合展開を「(相手守備が)拾いやすいフライで上がる場面があった」と反省点にも触れた。主将でもある譜久山は「投手陣の球速やスタミナも向上している。投手力が勝利の鍵になる」と準決勝を見据えた。
(渡真利優人)
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諦めなかった
●激闘を振り返り涙があふれる与勝の仲新門大惺主将
5点を先制されたものの、全員で諦めない気持ちを持ち続けて、六回で2点差まで近づけることができた。このメンバーで野球ができたことは大きな誇りだ。後輩は自分たちより力があると信じている。
▽準々決勝
KBC
050101002│9
020003000│5
与勝
(K)譜久山、浜元、崎濱―花城
(与)比嘉幸、鈴木、仲宗根―照屋翔
▽三塁打 池間(K)
▽二塁打 花城(K)