エナジック―沖縄尚学 5回1死満塁のピンチを迎え、マウンドに集まるエナジックの選手たち＝4日、大分県の別大興産スタジアム（大城直也撮影）
名波 一樹 逆転を狙うエナジックは、徐々に沖縄尚学打線の勢いにのまれた。
序盤に先制を許したが、二回にすぐに同点に追いついた。三回には1死三塁で仲村脩汰、イーマン琉海、伊佐英太と連係して併殺を完成させる好守備も見せた。
七回満塁のピンチから腕を振ったのは福本琉依。「最少失点で抑えよう」とマウンドに立ち、変化球で振らせて真っすぐで押した。だが相手の背は遠く「沖尚が上手だった。エラーも少なく最後まで集中していた」と振り返った。
福本は「変化球で打ち取るときに真ん中に入らないよう、インコースに投げられるようにしたい」と気持ちを新たにした。
（名波一樹）
来春の全国高校野球選抜大会出場の参考資料となる高校野球の秋季九州大会（第155回九州大会）最終日は4日、大分県の別大興産スタジアムで沖縄勢による決勝が行われ、沖縄尚学がエナジックを6―2で下し、2022年秋季大会以来となる4季ぶり6度目の優勝を果たした。沖縄尚学は20日開幕の明治神宮大会の出場権を得た。沖縄尚学は一回に比嘉大登の適時二塁打で先制し、2―2の五回にも比嘉が2点二塁打を放って勝ち越した。七回には安谷屋春空の適時打などでリードを広げて勝利をもぎ取った。次回の春季大会（第156回九州大会）は来年4月に長崎県で行う。
決勝（11月4日 別大興産スタジアム）
エナジック 020 000 000 │2
沖縄尚学 200 020 20×│6
（エ）久髙、津嘉山、知花、福本―山城
（沖）大城陽、田場、大城諄、末吉―山川
▽二塁打 久髙（エ）、比嘉2（沖）
▽試合時間 2時間10分
【評】沖縄尚学が快勝した。一回に比嘉の適時二塁打で先制し、2―2の五回も比嘉の2点二塁打で勝ち越し。七回にも2点を加え、4投手の継投で逃げ切った。エナジックは三回以降は得点できず、5失策と守備も乱れた。
