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沖電、県勢初勝利目指す 19日、覇者トヨタと初戦 持ち味の堅守、勝敗の鍵に 都市対抗野球


沖電、県勢初勝利目指す 19日、覇者トヨタと初戦 持ち味の堅守、勝敗の鍵に 都市対抗野球 都市対抗大会に向けて練習に励む沖縄電力のメンバーら=11日、浦添市の沖縄電力本店構内グラウンド(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 第95回都市対抗野球大会に沖縄電力(浦添市)が九州地区第2代表として出場する。社会人野球の甲子園とも呼ばれる本大会は、7月19~30日に東京ドームを舞台に行われる。10年ぶり5度目の出場を決めた沖電ナインが初戦で対戦するのは、昨年覇者のトヨタ自動車(豊田市)。本戦での県勢チームはいまだ勝ち星がなく、初戦を突破すれば、県勢としても初の1勝となる。19日午後6時からの開幕戦で、沖縄初の勝利を目指す。

 沖縄電力は7月初めに大阪での強化遠征に臨み、日本生命など高レベルの投手らを相手に決戦へ備えてきた。持ち味となる堅守で流れをつかめるかが、勝敗を分ける鍵となる。

力強い投球をみせる沖縄電力の内間敦也

 投手陣は内間敦也(コザ高出)や當山昇平(名護高―九州共立大出)が軸だ。全4試合を戦った九州地区2次予選の3試合で先発出場したのが内間だ。最速151キロの直球を放つ速球派右腕。制球の乱れもあったものの、計12回と2/3を投げ7奪三振と粘投した。内間は「先を見過ぎず、目の前にいる打者の一人一人に集中して打ち取っていきたい」と意気込んでいる。

 攻撃では小濱佑斗(中部商出)、川端琉一朗(沖縄水産高―上武大出)の打撃で好機を生み出し、中軸の一打で得点を奪いたい。九州地区2次予選でチーム最多の7安打、5割3分8厘の打率をマークし、遊撃手としても貢献した小濱は「スイングでチームにいい雰囲気をもたらしたい」と熱意を示す。

 守備では、宮國汰都(宮古高出)ら外野手のガッツあふれるプレーがチームカラーの堅守をけん引している。

 ナインの指揮を執る平田太陽監督は、10年前は主将として東京ドームの地を踏んだ。「10年前は平常心で挑めなかった。監督として選手が戦いやすいようにできれば」と振り返る。「前半どれだけ我慢できるか。キーマンの先発投手がゲームをつくれたら勝機はある」と展望した。

 現在主将を務めるは田場亮平(前原高出)。九州地区二次予選ではここ一番で逆転の勝ち越し打を放つなど、勝負強さも発揮した。「昨年王者に挑戦できるのは光栄だ。結果で県民の皆さんに恩返しをしたい。全員野球で勝ちたい」と勝利を見据えた。

(名波一樹)