有料

FC琉球が大敗 奈良に1―4 <J3リーグ>第22節最終日


FC琉球が大敗 奈良に1―4 <J3リーグ>第22節最終日 FC琉球OKINAWA―奈良クラブ 後半37分、ゴールを決める琉球の岩渕良太(中央)=21日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 サッカーの明治安田J3第22節最終日は21日、各地で行われ、FC琉球OKINAWAは沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで奈良クラブと対戦し、1―4で敗れた。通算成績は8勝8敗6分けで勝ち点30のまま。順位は12位に下がった。今季最多失点を喫し、ホーム3連敗となった。

 前半11分にスルーパスからの連係で先制点を許すと、同39分には守備の寄せが甘くヘディングで追加点を奪われた。後半36分に縦の浮き球から展開され、3点目を奪われた。その1分後にFW岩渕良太が中央への切り返しに右足で合わせ1点を返した。だが追加タイムにはロングボールの球際の競り合いで敗れ、4失点目を喫した。

 次戦は27日午後7時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでギラヴァンツ北九州と対戦する。

緩い守備突かれ最多失点

 FC琉球が3失点目を奪われると、客席からヤジが飛んだ。1分後にFW岩渕良太がクロスに合わせて右足で1点を返したが、喜ぶ様子はない。追加タイムに4点目を決められ、今季最多失点で試合を終えた。

 前半はビルドアップがほとんど見られず、フリーキックからしか好機らしい好機はなかった。守備に行くべきところで寄せられず、スペースを突かれ2失点。今季2試合目の出場となったDF鍵山慶司は「どこでプレスに行くのか統一できておらず、ずれが生じてしまっていた」と語った。

 後半はボールへの圧力が増し、自陣からボール回してリズムをつかんだ。だが、そうせざるを得ない状況でもあった。攻勢を強めた隙を突くように、縦の浮き球に反応した相手に得点を決められた。

 今季10得点の白井陽斗が抜けたことについて金鍾成監督は「影響が出ないはずがない」と明かす。「今の力がそのままでちゃう部分が出た」とも振り返った。

 守備の緩さの原因を問われた金監督は言葉に窮し、「力がなければ何度試合をしても同じ結果になる。力がつかなければ部分部分で出し切れるか。いずれにせよ、一つになって向かうことが優先される」と答えた。

 (古川峻)


(2)タピスタ(1勝1敗)

奈良 5勝10分け7敗(25)
 4―1 (2―0,2―1)
琉球 8勝6分け8敗(30)

▽得点者 【奈】 岡田優3(8)パトリック(2)【琉】 岩渕(2)
▽観客 3035人

 【評】FC琉球は前半から守備が緩く何度も窮地を招き、2失点。ボールを支配され、攻撃は影を潜めた。後半は素早くプレスを掛け、ボールを得ると自陣からのパス回しでリズムをつくった。シュートは増え得点につながったが、守備は改善されずさらに2失点した。

軽い失点した

 金鍾成監督(琉球)の話 軽い失点をしてしまった。リスクは承知の上で後半に挽回しようとしたが、きれいに得点をもっていかれた。ここ2試合で失点7と得点1。ホーム3連敗からどうチームの気持ちを次に向けるかということを大事にしていきたい。

価値ある勝利

 フリアン監督(奈良)の話 非常に価値のある勝利で誇らしい。どのように勝つのかが大事だった。琉球は陣形を変形させる。まずはどのような陣形を取ってくるか認知し、陣形に合わせて動きを変えた。岡澤昂星選手に考える時間を与えないようにプレスした。