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全国に家族と挑む 男子新体操 新垣大輔 父・兄の指導でレベルアップ ノーミス目標、全力演技 九州北部総体


全国に家族と挑む 男子新体操 新垣大輔 父・兄の指導でレベルアップ ノーミス目標、全力演技 九州北部総体 親子、兄弟で挑む最初で最後の全国総体に挑む新垣大輔(南風原3年)=19日、南風原高校(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 全国高校総合体育大会・北部九州総体が27日、開幕した。県代表には、競技経験者で、全国総体に出場経験のある親や兄弟から指導を受ける選手もいる。家族のサポートを得ながら、全国の高い壁に挑む選手たちの思いを紹介する。


 県内高校生で唯一の男子新体操の競技者である新垣大輔(南風原3年)が顧問の父・智也さん、兄・大悟さんと共に全国の舞台に挑む。

 新垣が新体操に出合ったのは、高校に入学してからだった。智也さんが新体操部の顧問をしていたことや、同校卒業生でもある競技者だった大悟さんの影響を受け、競技を始めた。全身を動かし、自分の表現ができることやタンブリングで新たな技ができることが魅力となった。手具の取り扱い方や投げ技など初めてのことが難しかった。だが、最も苦労したのが県内に競技者が他におらず、モチベーションを保つことだった。

 1年生の頃は全国では最下位だったが、2年生では30位と順位と得点を上げた。そうした中、今年3月に強豪・国士舘大を卒業し、南部商業で非常勤講師となった大悟さんが指導に携わるように。今大会は大悟さんが大学時代に演技していたプログラムを技の難度を変更して挑む。大悟さんは顔や腕の角度に対して厳しい指摘もするが「日に日にうまくなっている。教えたことを理解して表現できる能力はすごい」と太鼓判を押す。智也さんは「私の指導が追い付かないところを大悟がやってくれて、大輔はうまくなっている。親としても指導者としてもうれしい」と2人を優しいまなざしで見守る。

 新垣の目標はノーミスで演技を終えることだ。「やってきたことを出せずに悔しい思いはしたくない。悔いなく笑顔で沖縄に帰ってくる」。父と兄の支えとともに、全国で1分30秒を踊りきる。

 (屋嘉部長将)