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崎山(北部農林)、個人予選敗退 恩師と1勝つかむ 北部九州総体・相撲


崎山(北部農林)、個人予選敗退 恩師と1勝つかむ 北部九州総体・相撲
この記事を書いた人 Avatar photo 高辻 浩之

 【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は7月31日、九州各県で行われた。相撲の個人戦予選は、山城咲武斗(中部農林)と本村史音(同)が3戦3敗、崎山大喜(北部農林)が1勝2敗で予選敗退となった。団体戦予選1回戦は中部農林が熊本農業に0―5で敗れ、1日に本戦出場を懸け予選2試合を行う。

 最初で最後の全国総体に臨んだ北部農林の崎山大喜(3年)。おっとりした性格で「心技体の心が備われば、もっと強くなる」と小学生のころから指導を仰ぐ同校相撲部の宮城和志監督に言われるほどだが、この日は宮城監督に恩返ししようと、目に闘志を宿らせ挑んだ。予選突破は果たせなかったが、貴重な1勝を挙げた。

 3戦のうち2勝することが予選突破の条件。1回戦は、123キロの自身より大きな相手に寄り切られた。「全国の選手は大きい」と唇をかんだ。

 続く2回戦は、背丈で上回る相手に開始早々、両脇を差され、すくい投げで敗れた。「この試合に懸けていただけに、勝たせてやりたかった」。初めて悔し涙を流した崎山に宮城監督も目頭を熱くした。

 最後の1戦は立ち合いから変化しようとする小柄な相手に対応し、土俵際に追い詰めて力強く突き出した。それでも納得のいく取組ではなかったと吐露する崎山。「稽古をもっと頑張って自分の相撲に自信が持てるようになりたい」と前を向く。10月の国民スポーツ大会(国スポ)で全国の猛者から勝ち星の獲得を誓った。

 (高辻浩之)

団体で取り返す

 個人戦で予選突破できなかった山城咲武斗(中部農林主将) 個人戦で3敗を喫した。立ち合いからいい位置で攻めたが、途中で投げにいってしまい勝てる試合も落とした。団体戦はみんな気持ちが入っていたが結果につながらなかった。1日は中農らしい土俵際でも諦めない粘りの相撲で本戦出場を勝ち取りたい。


(大分県宇佐市総合運動場相撲場)

▽団体予選1回戦

熊本農(熊本) 5―0 中部農林
○福本 おしだし 本村
○倉岡 つきだし 山城
○尾川 よりきり 有銘
○松崎 おしたおし 真栄里
○佐藤 おしだし 前田

▽個人予選1回戦

奈良悠真(青森・三本木農恵拓) うわてなげ 山城咲武斗(中部農林)
吉本陽平(熊本・文徳) よりきり 崎山大喜(北部農林)
清野勇翔(福島・学法福島) おしだし 本村史音(中部農林)

▽同予選2回戦

吉田幸瑛(兵庫・報徳学園) おしだし 山城咲武斗(中部農林)
菅間伝心(鹿児島・鹿児島実) すくいなげ 崎山大喜(北部農林)
広瀬晟都(栃木・矢板) つきだし 本村史音(中部農林)

▽同予選3回戦

江口心(佐賀・多久) つきおとし 山城咲武斗(中部農林)
崎山大喜(北部農林) つきだし 板垣成(山形・加茂水産)
ニヤムオチル・トゥルボルド(新潟・海洋) つきだし 本村史音(中部農林)