照屋舜(南星中出)
安座間琉新(美東中出)
金城哉汰(兼城中出)
比嘉晃跳(宮里中出)
【北部九州総体取材班】熱戦が続く全国高校総体。男子バレーボールで、全国屈指の強豪校として知られ、春高バレー優勝3回を誇る東福岡で4人の県勢が躍動している。主将でミドルブロッカーの照屋舜(3年・南星中出)は「県外に出してくれた親や沖縄で応援してくれる人たちのためにも、日本一になって沖縄に恩返しがしたい」と、仲間たちと頂点を目指す。チームはベスト4まで勝ち上がっており、大会は4日に準決勝と決勝を行う。
東福岡はコートで選手が動き回り、多彩な攻撃のコンビネーションバレーが持ち味。登録メンバー12人のうち、照屋主将の他、セッター兼アウトサイドヒッターの安座間琉新(りゅうのしん)(3年・美東中出)、リベロに金城哉汰(かなた)(3年・兼城中出)、アウトサイドヒッターには比嘉晃跳(あきと)(1年・宮里中出)の計4人が沖縄出身だ。
2日の札幌大谷(北海道)戦では、金城が相手スパイクを拾い、安座間が上げる。それを照屋と比嘉が決めるなど、県勢が大車輪の活躍を見せ、鮮やかなコンビバレーで会場を沸かせた。安座間は「一人一人が高い意識を持ってバレーに取り組めている」とはつらつとした表情を見せた。
チーム全員が息子だと話す同校の藤元聡一監督は「バレーだけでなく、人間としても自分を磨かなければならないと指導している。日本一になるために沖縄を離れた覚悟が、プレーにも表れはじめている」と話す。
観客席から息子の勇姿を見守った安座間の父新也さん(52)は「弱音を吐かず取り組んでいる。4人を応援し、活躍を心待ちにしている沖縄の人たちのためにも、全力で頑張ってほしい」と目を細めた。
(高辻浩之)