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宇都宮・渡久地(沖尚)準々決勝へ 団体戦の苦い思い払拭 北部九州総体・テニス


宇都宮・渡久地(沖尚)準々決勝へ 団体戦の苦い思い払拭 北部九州総体・テニス 女子ダブルス3回戦 ボレーを放つ沖縄尚学の渡久地杜生(手前)とペアの宇都宮早絵=5日、大分県の豊後企画テニスコート(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は5日、九州各県で行われた。テニス女子ダブルスは水口由貴・井手葵(沖縄尚学)、宇都宮早絵、渡久地杜生(同)がともに3回戦で勝利し、準々決勝進出を決めた。


 2日の団体戦のダブルスで敗れていた宇都宮早絵・渡久地杜生(沖縄尚学)ペアが、個人戦のダブルスでは「楽しんでやろう」と気持ちを切り替え、準々決勝へ勝ち進んだ。

 1、2回戦ともに8―3で勝ち進んだが、3回戦で苦戦した。強力なサーブと力強いストロークで押し込み、甘い返球に対してボレーヤーが決める戦術の相手に手こずった。ストロークには宇都宮が対抗するも、相手よりも速く打とうとしてミスも。試合途中からは宇都宮がベースラインから下がらないようにし、相手の打球の力を利用した速い返球でミスを誘った。

 甘い返球には渡久地がすかさずボレーを決めた。ラリーの間にポーチを仕掛けたり、技ありのドロップボレーを決めたりするなど、最後は相手を突き放した。

 団体戦ではプレッシャーもあり、受け身の展開で敗れて次につなげられなかった。個人戦では積極的に仕掛けて勝ち進んできた。

 準々決勝に向け宇都宮は「相手の攻撃をかわしたら返球が浅くなる。もっと攻めるようにしたい」と意気込む。要所要所でボレーを決めた渡久地は「積極的な攻撃をしたい。楽しんでできたらいいな」と団体戦の苦い思いを払拭(ふっしょく)し、上位を目指す。

 (屋嘉部長将)


水口・井手も進出 沖尚、連覇向け好発進

 昨年の北海道総体でダブルス優勝を経験している水口由貴(沖縄尚学3年)が井手葵(同2年)とペアを組み、2年連続の頂点へ好発進した。

女子ダブルス3回戦 ボールに飛びつく沖縄尚学の井手葵(手前)とペアの水口由貴=5日、大分県の豊後企画テニスコート(屋嘉部長将撮影)
女子ダブルス3回戦 ボールに飛びつく沖縄尚学の井手葵(手前)とペアの水口由貴=5日、大分県の豊後企画テニスコート(屋嘉部長将撮影)

 大会前日に「ダブルスで初めて緊張した」という水口に、井手も「がちがちだった」と言うが、堅さはあったものの1回戦を8―3、2回戦を8―1と勝ち進んだ。

 3回戦はストロークが安定した相手だったが、それぞれの強みが光った。後衛でラリーをすることが多かった水口は、回転量の多いトップスピンと弾道の低いショットを混ぜながら相手の甘い返球を誘う。

 前衛の井手は甘い返球にボレーを決め、ポーチも仕掛けて、ポイントを奪った。井手の積極的なボレーを嫌がった相手がサイドを狙うようになったが、ラインオーバーのミスを誘って優位に試合を進め、8―4で勝利して準々決勝進出を決めた。

 準々決勝の相手は強豪の野田学園(山口)。井手は「準々決勝も緊張すると思うけど、一つずつ頑張りたい」、水口は「簡単な試合はないが、攻める気持ちを忘れずプレーしたい」とそれぞれの思いを抱き、連覇に向け歩き始めた。

 (屋嘉部長将)