空手道の第32回全国中学生選手権が21日に開幕し、男子個人形決勝は真栄城豪(安岡)が島袋との県勢対決を制した。
九州中学総体と同じ顔合わせとなった男子個人形決勝は、真栄城豪(安岡3年)が島袋琉心(山内2年)を僅差で退けた。県中学総体から同じ相手と戦ってきたただけに、真栄城は「全国で一番になった実感が湧かない」と笑った。
「最初から琉心が決勝に来ると分かっていた」と大会前から島袋との決勝戦をイメージしていた。披露した剛柔流のスーパーリンペイは珍しく演武の記憶がないという。だが「リラックスして焦りがなかった」と静と動が明瞭で鋭く重たい演武を見せた。
イメージトレーニングは父・敦さんの助言で続けてきた。会場には家族や祖母が応援に駆けつけ、剛柔流仲本塾から初めての全国優勝者となった。「支えてくれてた人にやっと恩返しができた」と感謝した。
九州総体などここ2週間で3連続で試合が続き、その度に課題を修正し、この大会で一番の演武ができた。「この世代のチャンピオンであり続けたい」。高校でも王者を目指し鍛錬を続ける。
(古川峻)