ハンドボールの国内新リーグ「リーグH」の琉球コラソンとザ・テラスホテルズラティーダ琉球は8日、石垣市中央運動公園総合体育館で今季初戦を行った。コラソンは安芸高田わくながハンドボールクラブに36―33で勝利し、ホームで白星を挙げた。テラスはアランマーレ富山に24―27で惜敗した。コラソンの次戦は16日、愛知県の東海市民体育館で大同フェニックス東海と、テラスは13日に大阪府の守口市民体育館で大阪ラヴィッツと対戦する。
新加入の野尻躍動 10得点 守備でも体張り失点阻止
800人超のコラソンファン「ファミリア」が歓喜に沸いた。開幕戦を36―33の白星で発進した。今季入団のCB野尻雄偉が力強い応援を背に、石垣島で躍動した。
攻撃では、自身の武器とする1対1からのカットインで相手守備を割ると、威力のあるシュートを次々に放った。守備でも体を張って失点を阻止していく。速攻からの豪快なロングシュートを決めると、観客から「おー」とどよめきが上がった。今試合、RBの潘恩傑に次ぐ10得点を挙げ、存在感を発揮した。
東江正作監督は、野尻が先制点を挙げたことに触れ「(相手守備に)割って入ったことは良かった」と振り返り、「チームのセールスポイントになる」と期待を寄せた。
大学時代、関東リーグ2部で4度の得点王に輝いた野尻は「カットインからのシュートは、チームから求められていることだと思う」と役割を自負する。今試合ではシュートの繊細さを欠く場面もあったといい、「フィジカルやプレーをリーグに適応させていく」と22歳の新星は飛躍を誓った。
(渡真利優人)
川上と根路銘 敗戦に唇かむ 安芸高田所属の県勢
「悔しい」。安芸高田わくながハンドボールクラブの県勢、川上勝太(興南高―日体大出)と根路銘泰成(興南高―東海大出)は地元沖縄での開幕戦に臨んだが、琉球コラソンに敗れ、唇をかんだ。
好守でコートを駆け回った川上だが、思うような力を発揮できず、「もっとコミュニケーションを取っていれば得点を増やせたのでは」と連係不足を課題に挙げた。
守備面での貢献を求められている根路銘は「修正しようとしたができなかった」と声を落とした。その上で、次戦からは相手を「25点以下に抑えたい」と守備力向上を見据えた。
今季の目標として、川上は「昨季より得点を増やして、チーとして上位6以内に入り、プレーオフに進出したい」と意気込んだ。
(照屋大哲)
▽男子
大同東海(2)
39―34(19―23,20―11)
EFBM東京・神奈川(0)
琉球コラソン(2)
36―33(15―13,21―20)
安芸高田わくなが(0)
いいスタート切れた
東江正作監督の話 いいスタートが切れた。好守ともに「これをやる」と決めたことをルーズにせず、チームで「規律を徹底」している。昨季はばらばらだったベクトルが今季は一つに向いている。今季の目標は「一戦必勝」。必死で戦い抜けば結果は付いてくる。