プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは8日(現地時間)、イタリアのパラ・シャークアリーナでプレシーズントーナメントの3位決定戦を行い、デルトナ・バスケット(イタリア)に71―80で敗れ、4位に終わった。
第1クオーター(Q)から松脇圭志や岸本隆一が3点弾を決めるがデルトナも3点弾を決め返す。キングスはファウルがかさんで、与えたフリースローを決められるなどし、33―40で折り返した。後半に入るとビッグマンのファウルトラブルでアレックス・カークしか出せない時間もあったが、松脇や植松義也、脇真大がインサイドで体を張った。何度も点差を縮めたがデルトナは守備の強度を上げて最後まで追い付くことができなかった。
キングスは14日にアウェーで長崎ヴェルカ、17、18日に沖縄アリーナで福井ブローウィンズ、22、23日に同アリーナで昌原LGセイカーズ(韓国)とプレシーズンゲームを行う。10月5日に同アリーナで三遠ネオフェニックスとレギュラーシーズン開幕戦を戦う。
岸本ら主力の退場響く 持ち味の堅守は光る
イタリアの強豪デルトナ・バスケットに点差を縮める展開をつくったキングスだが、デルトナの守備を最後まで崩せなかった。
1クオーター(Q)から松脇圭志が3点弾、荒川颯がスチールから得点するなどし、一歩も引かないキングス。しかし、Bリーグとは異なるトラベリングやファウルの基準に苦しみ、7日の試合に続き攻撃の機会を失っていく。激しい守備の代償にファウルもたまっていき、点差を広げられた。
後半はビッグマンのファウルトラブルでコートにはアレックス・カークのみと、高さで不利な時間帯もあったが松脇や植松義也、脇真大がインサイドで体を張った。守備で失点を抑えながら、岸本隆一の3点弾などで点差を縮めた。
するとデルトナはハンドラーへの当たりが強くなり、インサイドへの侵入を許さず、リバウンドを死守。キングスはケヴェ・アルマ、ジャック・クーリー、岸本がファウルアウトになったことも響き、追い上げきれなかった。
Bリーグのクラブとして初めての欧州遠征で勝利することはできなかったが、持ち味の堅守に加え、新加入選手や若手選手の活躍なども光った。
岸本は「2日間通して、素晴らしい経験を積ませてもらった。欲を言えば勝ちたかったが、それは次の機会にし、それまでにしっかりレベルアップしていきたい」と歴史的な一歩に手応えを感じているようだった。
(屋嘉部長将)
デルトナ・バスケット
80―71(21―15,19―18,21―17,19―21)
琉球ゴールデンキングス