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スポーツクライミング 松田「県代表の背中見せる」 国スポきょう本格開幕<SAGA2024国スポ>


スポーツクライミング 松田「県代表の背中見せる」 国スポきょう本格開幕<SAGA2024国スポ> トレーニングに取り組む松田喜々=2日、宜野湾市のロッククライミングジム「コルピキ」(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 国民スポーツ大会「SAGA2024」は5日、佐賀市のSAGAサンライズパークSAGAスタジアムで総合開会式を行い、本格開催する。15日まで各地で熱戦が繰り広げられる。沖縄からは32競技に300人超の選手らが出場する。昨年のかごしま国体に続き、男女総合30位台を目指す。日頃の練習で技術と体力、精神力を鍛え上げてきた出場選手らは、県代表の誇りを胸に上位を目指す。


 登ることに魅了されて11年。松田喜々(26)=首里高―名桜大出、県山岳・スポーツクライミング連盟所属=はスポーツクライミング成年女子に出場する。2019年の茨城国体以来となる県代表としての本戦出場。「順位にこだわらず、まずはベストを尽くしたい」と意気込む。

 22年には女子日本代表にも選出された松田。宜野湾市伊佐にあるロッククライミングジム「コルピキ」でスタッフとして勤務する傍ら、練習を重ねている。

 国スポのスポーツクライミングは、5メートル以下の壁に設定されたルートを制限時間内でいくつ完登できたかを競う「ボルダリング」と、制限時間内に登れた高さを競う「リード」の二部門がある。大会初出場となる島袋玲奈とペアを組み、2人の成績を合算して順位を競う。

 競技を「頭脳戦」と表現する松田。初見で登らなければならず、瞬時に最適解を見いださなければならない。普段の練習ではさまざまなグレードを登って経験を積んだほか、懸垂やスクワットなどの自重トレーニングで筋力強化にも取り組んできた。ただ重力に逆らうスポーツクライミング。「筋肉量と体重のあんばいが難しい」と試行錯誤の最中でもある。

 今夏のパリ五輪では日本代表がメダルを獲得し、注目を集める競技でもある。「ゴールした時の達成感が競技の魅力」と朗らかな表情を浮かべる松田。「まずはクライミングの楽しさを伝えたい。県代表として沖縄の競技者に背中を見せることができれば」と佐賀の地で躍動することを誓った。

 (渡真利優人)