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トライアスロン 池「一つでも上の順位目指す」 国スポきょう本格開幕<SAGA2024国スポ>


トライアスロン 池「一つでも上の順位目指す」 国スポきょう本格開幕<SAGA2024国スポ> 子どもたちの応援をパワーにトライアスロンで飛躍を誓う池隆礼(右から4人目)=1日、南風原町津嘉山のNB沖縄(大城三太撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 国民スポーツ大会「SAGA2024」は5日、佐賀市のSAGAサンライズパークSAGAスタジアムで総合開会式を行い、本格開催する。15日まで各地で熱戦が繰り広げられる。沖縄からは32競技に300人超の選手らが出場する。昨年のかごしま国体に続き、男女総合30位台を目指す。日頃の練習で技術と体力、精神力を鍛え上げてきた出場選手らは、県代表の誇りを胸に上位を目指す。


 スイム、バイク、ランで勝負するトライアスロンの池隆礼(たかゆき)(33)=八重瀬町=は「年々、少しずつ順位を上げることができている。一つでも上の順位を目指したい」と飛躍を誓う。ランを最も得意とし、昨年のかごしま国体は20位。2019年の茨城国体、22年の栃木国体にも出場しており、県勢をけん引する存在だ。

 愛知県出身で小学1年から競技を始めた。東邦高校を卒業後、知り合いから紹介された同校OBの千葉智雄氏(美ら島スポーツ代表、チームゴーヤーコーチ)から指導を受けるため、単身沖縄への移住を決めた。五輪出場を目指し鍛錬を重ねた時期も。19歳の時にアジア選手権で2位となり「人生が変わるきっかけになった」。23歳の時には「狙っていた通りの結果が出せた」とアジアU23選手権で優勝を果たした。

 今年4月には石垣島トライアスロンを制した。「県勢として久々の優勝だったのでうれしい」と達成感を漂わせた。しかし、道のりは順風満帆ではなかった。22年11月にバイクの練習で落車し、左肩の靱帯(じんたい)を痛める大けがを負った。「2カ月間、練習が一切できなかった。若い頃だったら腐っていたかもしれない」と苦笑いする。

 南風原町のスポーツジム「NB沖縄」でスイミングコーチとして勤務しながら競技の練習を欠かさない。「人との勝負でもあるが、限界に挑んでタイムを競うなど自分自身との戦いでもある。全員が同じゴールに向かう仲間だと思っている」と競技の魅了を語る。

 ジムに通う子どもたちからも大きな力をもらい、佐賀の地を駆け抜ける。

 (大城三太)