<金口木舌>単発ではいけないSDGs


<金口木舌>単発ではいけないSDGs
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「反すう」は牛などの摂食で見られる行動で、一度のみ込んだ食物を再び口の中に戻してかみ砕く。物事を繰り返し考え、吟味することを指す言葉でもある

▼家畜の呼気に含まれるメタンガスは地球温暖化の一因とされ、排出抑制が課題となる。ロート製薬は泡盛の蒸留かすを使い牛の出すメタンを半減させた。温暖化防止や蒸留かすの有効活用が期待できる
▼気候変動対策のほか、ジェンダー平等や貧困の撲滅など世界規模の課題解決を目指すのが、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)。目標達成に向け取り組みが各地で進む
▼国連はSDGsの達成が「危機的状況にある」と指摘する。2030年までの達成を見据えるが、経過は順調ではない。グテレス国連事務総長は達成に向けて一緒に行動するよう呼び掛けた
▼25日まで世界SDGs週間。課題解決のため、私たち一人一人にもできることはある。SDGsの目標を知ることが第一歩になる。取り組みを単発で終わらせず、繰り返し続けることで持続可能な社会が実現できる。