<金口木舌>「ざまやすみ」でハッピーに


社会
<金口木舌>「ざまやすみ」でハッピーに
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 「ハッピーマンデー制度」が始まって、はや23年になる。敬老の日やスポーツの日が移動し、秋にも大型連休ができるようになった。旅行需要は拡大し、家族や友人で沖縄旅行を楽しむ人も増えた

▼一方、観光業者にとって連休は休みではなく繁忙期。皮肉にも、観光業界で働く人々の子どもたちが連休を家族で過ごす機会は限られる
▼どうにかならないか、と考えたのは住民の9割が観光業に従事する座間味村の教育委員会。児童生徒が家族と過ごすために平日に3日まで休める制度「ざまやすみ」を来年度から始める
▼住民の多くは移住者だ。村外の祖父母に会うにも一苦労していただけに、「もっと早くやってほしかった」という声も寄せられている
▼観光業はピーク時とオフの差が激しいとコストが増すため、年間を通じて需要を一定にならす「平準化」が目下の課題だ。平日に家族旅行ができるようになれば、平準化にも一役買いそうだ。「ざまやすみ」のような制度がほかの市町村にも広がると、もっと多くの人がハッピーになれるだろう。