<金口木舌>18歳の「選択」


社会
<金口木舌>18歳の「選択」
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 高校のない県内離島に住む生徒の多くは、中学を卒業すると進学や就職で島を離れる。旅立つ年齢と季節を合わせて「15の春」と呼ぶ。期待と不安を胸に、新たな一歩を踏み出す

▼離島県の沖縄の高校生は18歳も人生の分岐点になる。県内に残って進学や就職をするか、県外や海外に飛び出すのか。子どもたちは未来を思い描き、悩みながら答えを出すだろう
▼18歳の秋、人生を左右する大きな決断の時を迎える高校球児がいる。プロ入りを目指して志望届を出すか、大学や社会人で腕を磨くか。夢を実現するために最良の道を模索する
▼26日のプロ野球ドラフト会議では、県内高校から沖縄尚学の仲田侑仁さん、ウェルネス沖縄のワォーターズ璃海(りかい)さんが指名を受けた。プロへの扉を開けた2人が、沖縄から大きく羽ばたくことを願う
▼子どもたちの可能性は無限大だ。より良い方向に進むためにどの方法が最善か。周囲の大人も一緒に考えて、背中を押してあげたい。成長した子どもたちが、自らの選択が正しかったと思うことが何よりも喜ばしい。