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粟国ー那覇便、政府が来年度から運航費補助を検討 特例として赤字額の2分の1


粟国ー那覇便、政府が来年度から運航費補助を検討 特例として赤字額の2分の1 粟国―那覇間で就航している第一交通のプロペラ機=2018年1月15日、粟国村の粟国空港
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 【東京】第一航空(大阪府)がチャーター方式で運航している粟国-那覇間航空路線について、政府が2024年度の赤字分から運航費補助の適用を検討していることが9日、分かった。国場幸之助国土交通副大臣が同日、要請に訪れた高良修一粟国村長、池田竹州副知事に明らかにした。不定期運航のために補助適用が認められていなかったが、特例として運航費の赤字額の2分の1の補助を検討しているという。

 政府は、小規模離島航空路線の確保・維持を図るため、赤字額の2分の1の範囲内での補助を実施している。

 ただ、粟国-那覇間は定期運航ではなく、週3日のチャーター便での運航であるため適用対象外となっていた。

 高良村長によると、国場氏からは特例として、赤字分のうち2分の1を国が補助し、残りの3分の2を県、3分の1を村が補助する案が示された。国場氏からは「離島航空路線は非常に重要だ。地元の協議会で議論してもらいたい」との発言があった。

 高良村長は赤字分の補助について、現在は県、村が2分の1ずつ負担している状況だとし、「経済規模の小さな粟国村にとっては大きな負担となっている」と説明。国場氏が示した政府案について「負担が大幅に圧縮されることになる」と評価した。

 県と粟国村の連名での要請は、同路線について「村民の生活に欠かせない路線」とし、離島振興の観点からの国による運航費補助の適用を求めていた。 (安里洋輔)