薬物・アルコール依存症により精神科病院への入退院を繰り返し、現在は依存症回復施設で働く渡邊洋次郎さんを招いた講演会が12月6日に那覇市、8日に名護市で開かれる。各回を企画したおきなわ「非行」と向き合う親たちの会(さんぽの会)の井形陽子さんと、著者を囲む会の糸数貴子那覇市議が6日、那覇市の琉球新報社を訪れ、参加を呼びかけた。
渡邊さんは中学の頃に薬物中毒になり、卒業後すぐに鑑別所に入所した。薬物・アルコール依存症により20歳からの10年間で計48回、精神科病院への入退院を繰り返した。その後3年間の服役も経験。出所してから現在まで14年、薬物やアルコールを断ち、各地で講演を行うなど自身の体験を伝えている。
著者を囲む会が企画する12月6日の講演会は午後7~9時、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで。渡邊さんの体験を通し、生き直しを支える社会と当事者に必要な支援などついて考える。定員60人程度。
さんぽの会が主催する8日の講演会は午後6時半~8時半、名護市中央公民館で。子どもの非行や不登校、依存など生きづらさからくる問題行動の背景を考え、子のSOSに気づく視点や適切な関わり方のヒントを得る機会とする。定員40人。
両講演会とも参加費500円で事前予約が必要。質疑応答の時間もあり、質問を紙に書いて参加できる形にする。糸数市議は「生きづらさを抱えぎりぎりな状態で過ごす人も多い。みなさんと生き直し・学び直しができる社会について考えたい」、井形さんは「当事者の体験から多くを学ぶことができる。2回日程があるので、都合の合う方にぜひ足を運んでほしい」と語った。
申し込みはそれぞれのQRコードから。 (吉田早希)
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生きづらさと依存考える 来月、那覇・名護で講演会
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琉球新報朝刊
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