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海兵沿岸連隊が発足 ハンセン拠点、自衛隊と連携強化


海兵沿岸連隊が発足 ハンセン拠点、自衛隊と連携強化 式典で第12海兵沿岸連隊旗を披露する海兵隊員=15日午前9時25分、金武町のキャンプ・ハンセン(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 在沖米海兵隊は15日、従来の第12海兵連隊を改編した「第12海兵沿岸連隊(MLR)」を発足させた。同日午前、米軍キャンプ・ハンセン(金武町など)で式典が開かれ、従来の隊旗の返納と、新しい隊旗の公開などが行われた。MLR司令官のピーター・エルトリングハム大佐は式典で「われわれは第1列島線にいることを誇りに思い、いつでもどこでも不測の事態に対応できる部隊だ」と強調した。一方、訓練の増加を含め、基地負担の強化につながりかねないとの懸念もある。
 MLRの発足はハワイを拠点とする「第3海兵沿岸連隊」に次いで二つ目。海兵隊は小規模な部隊を分散させて離島などに臨時の拠点を設けて戦う「遠征前方基地作戦(EABO)」に取り組んでおり、MLRはその中核を担う部隊となる。
 式典後の会見で第3海兵師団のクリスチャン・ワートマン少将はMLRへの改編について「歴史的な日だ。この改編は日本と太平洋の防衛に対してのコミットメント(関与)を示している」と強調した。「自衛隊と共に進化していくことを期待している」とも語り、共同訓練などをさらに拡大していく考えを示した。
 MLRへの改編は1月に開かれた日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で確認された。
 式典には日本側から森下泰臣陸上幕僚長らも出席した。  (知念征尚)