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米中首脳 軍対話再開合意 緊張緩和へ 台湾では応酬


米中首脳 軍対話再開合意 緊張緩和へ 台湾では応酬 握手するバイデン米大統領(左)と中国の習近平国家主席=15日、米カリフォルニア州ウッドサイド(ロイター=共同)
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 【サンフランシスコ共同=清水敬善、木梨孝亮】バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日(日本時間16日)、米サンフランシスコ近郊で会談し、国防当局や軍の高官による対話再開で合意した。人工知能(AI)に関する政府間対話の構築や気候変動対策の協力でも一致。緊張緩和を図った。台湾を巡っては応酬となった。 (3、6面に関連)
 会談は約4時間に及んだ。バイデン氏は「競争が衝突に転じないよう管理しなければならない」と表明した。会談後に記者会見し、緊急時には首脳間で直接電話することを申し合わせたと述べた。習氏は会談で、「大国間競争は時代に合わない」と主張し、中国封じ込めをやめるよう訴えた。
 中国で解任された国防相の後任が決まり次第、オースティン米国防長官と会談する。国防当局間の政策調整協議や、海上安全保障の対話メカニズムなども再開する。国防当局や軍の高官による対話は、昨年8月のペロシ米下院議長(当時)の訪台に中国が反発して断絶している。
 バイデン氏は台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を強調、来年1月の台湾総統選に介入しないよう習氏に警告した。習氏は、台湾が米中関係で最も敏感な問題だとして「必ず統一する」と表明、米国による台湾への武器支援停止を求めた。
 中東やウクライナ情勢も協議。バイデン氏はイランが挑発行動を起こさないよう習氏に影響力行使を求めた。