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過少記載「各派閥で対応」 首相、万博再増額想定せず


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 岸田首相は20日の衆参両院の本会議で、自民党5派閥の政治団体が政治資金収支報告書に過少記載したとして告発された問題に関し「各政治団体が原因を点検し、必要な対応を行うべきだ」との認識を示した。
 2025年大阪・関西万博会場整備費の上振れ問題を巡り「今回は予期できない物価上昇に対応する金額も見積もった。さらなる増額は想定していない」と明言した。
 松野博一官房長官は記者会見で、自民派閥の過少記載が指摘された時期に自民最大派閥の安倍派(旧細田派)の事務総長を務めていたことを問われ「各政治団体の活動にコメントする立場にない」と語った。
 首相は本会議で、一般ドライバーが自家用車を使って客を有償で運ぶ「ライドシェア」の導入に関し「年内をめどに方向性を出し、できるものから速やかに実行する」と意欲を示した。
 2回にわたる万博会場の整備費の上振れに触れ「費用の執行を厳格に監督し、無用な国民負担を生じさせないよう不断の見直しに努める」と強調。国が中長期的な政策推進のために積み立てた基金について、デジタル行財政改革会議で見直しを進める考えを表明した。