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首相、収支報告を訂正/過少記載/献金者名を記載せず


首相、収支報告を訂正/過少記載/献金者名を記載せず 衆院予算委で、立憲民主党の泉代表(左手前から2人目)の質問に答弁する岸田首相(右)=21日午後
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相は21日の衆院予算委員会で、自民党5派閥の政治団体が政治資金収支報告書を過少記載したとして告発された問題に関し、自身が会長の岸田派が報告書を訂正したと明らかにした。パーティー券購入が20万円を超えた支払者の記載が漏れていたとし「裏金との指摘は当たらない」と強調。2025年大阪・関西万博の開催について「外国人観光客に日本各地を訪れてもらい、地方創生に寄与する」と意義を語った。
 首相は収支報告書を巡り「訂正の報告を受けるまで、私自身は内容について承知していない」と説明。「今後、こうしたことはあってはならない」と語った。各派閥が説明責任を果たすべきだとの考えを示した。
 茂木派の事務総長を務める新藤義孝経済再生担当相は「政府の立場として答えは差し控える」と述べるにとどめた。過少記載が指摘された時期に安倍派(旧細田派)の事務総長だった松野博一官房長官は、同様に回答を拒否。後任の事務総長を務めた西村康稔経済産業相は「誤りがあった場合は政治団体の責任で訂正されるべきだ」と語った。
 岸田派の担当者は取材に対し、告発された18~21年分の収支報告書を修正したと説明。安倍、茂木、麻生、二階各派からは回答を得られていない。
 予算委で首相は、神田憲次元財務副大臣ら政務三役の辞任が相次いだことに「任命の責任者として重く受け止めている。政府一丸となり、信頼回復に努める」と述べた。

衆院予算委で、立憲民主党の泉代表(左手前から2人目)の質問に答弁する岸田首相(右)=21日午後