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ガザ戦闘4日間休止へ 人質50人解放、燃料搬入合意


ガザ戦闘4日間休止へ 人質50人解放、燃料搬入合意 戦闘休止と人質解放の合意ポイント
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同=吉田昌樹】イスラエルとイスラム組織ハマスはパレスチナ自治区ガザでの戦闘を4日間休止し、ハマスが拘束する人質の女性や子ども50人を解放することで合意した。交渉を仲介したカタールが22日発表した。10月7日のハマスの奇襲攻撃で戦闘が始まって約1カ月半で、戦闘の休止合意は初めて。ガザへの燃料を含む人道支援物資の大量搬入も合意した。 (6面に関連)
 イスラエルの地上侵攻で深刻化するガザの人道危機の打開や、民間人の犠牲抑制につながることが期待される。ハマスによると、イスラエルは拘束しているパレスチナ人の未成年者ら150人の釈放にも合意。イスラエルは、ハマスが人質を追加で10人解放するごとに、さらに1日ずつ戦闘を休止するとも表明した。人質は230人以上で半数以上が外国籍保有者。
 カタールによると戦闘休止開始時期は近く発表される。カタールはハマス指導者ハニヤ氏の拠点。カタールやエジプトと共に交渉を仲介した米国のバイデン大統領も合意を「歓迎する」と表明した。
 イスラエル政府は22日、臨時閣議で交渉妥結を賛成多数により承認した。ネタニヤフ首相は「難しいが正しい決断だ」と述べ、休止後にハマス掃討と人質全員の奪還に向け戦闘を続けると強調した。イスラエルはガザ北部で進めた地上侵攻を避難民の多い南部に拡大する構えで、懸念が広がっている。ガザ当局は21日、戦闘によるガザ側の死者が1万4100人を超えたと表明した。イスラエル側の死者は約1200人。