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野党「政治とカネ」に照準 あすから参院予算委


野党「政治とカネ」に照準 あすから参院予算委 今後の主な国会日程
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国会は週明けから、2023年度補正予算案の論戦の舞台を参院予算委員会に移す。自民党5派閥がパーティー収入を政治資金収支報告書に過少記載したと告発され、野党は「派閥とカネ」に照準を定める。
 与党は経済対策で物価高に対応するため、月内の予算成立に全力を挙げる。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済を巡る法案も焦点となる。
 参院予算委は27、28の両日、岸田文雄首相と全閣僚が出席して総括質疑を実施する。与党は補正予算案を29日中に予算委、本会議で採決して成立させる段取りを描く。
 派閥とカネの問題で告発されたのは5派閥、18~21年分の計約4千万円分の過少記載だ。東京地検特捜部が担当者らを任意で聴取し、首相が各派に説明するよう指示。各派は収支報告書を修正するなど対応に追われた。
 野党にとっては格好の攻勢材料となる。立憲民主党は「氷山の一角」(野田佳彦元首相)とみて追及。岸田派会長の首相に加え、各派の事務総長経験者が閣僚に並ぶため「真相究明に後ろ向きな政権の姿勢」(国対筋)を浮き彫りにしたい考えだ。共産党も「裏金に回った疑惑」(田村智子政策委員長)をただす。