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PFASの1種を禁止 政府、条約規制受け新たに


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 政府は28日、有機フッ素化合物(PFAS)のうち「PFHxS」を、生物に蓄積し身体に影響を及ぼす恐れがあるとして第1種特定化学物質に指定する政令を閣議決定した。
 製造や輸入などが原則禁止される。有害化学物質を国際的に規制するストックホルム条約で新たな廃絶対象となったことを受けた。PFASは1万種類以上あるとされ、発がん性などの指摘を受けたPFOAやPFOSは既に指定されている。
 PFASは水や油をはじく性質があり泡消火剤など広い用途がある。PFOAとPFOSは国が水道水や地下水の暫定目標値を設定。各地の河川や井戸などで目標値を超える検出が相次ぎ、住民に不安が広がっている。
 環境省によると、PFHxSは、動物実験で血液や甲状腺などへの影響が報告されているが、人の健康に関しては詳しく分かっていない。
 国内での使用や輸入実績は近年ほぼないが、2022年度の調査では河川や地下水など全国47地点中、35地点で検出された。
 ほかのPFASの製造過程で発生した可能性などが考えられるが原因は不明という。