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半日後停止要請 政府問題視せず 野党は遅いと批判


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 防衛省は30日の参院外交防衛委員会で、29日午後に起きた米空軍輸送機CV22オスプレイの墜落事故を受け、米軍に安全性が確認されるまで飛行を停止するよう要請したのは半日余り後の30日午前8時ごろだったと明らかにした。松野博一官房長官は記者会見で、対応に問題はなかったと強調。野党は「遅い」と批判した。
 会見で松野氏は「米側に事実関係の確認を求めつつ、人命救出を最優先した」と説明。「必要な対応を行った上で、オスプレイの安全性への懸念が高まっていることを踏まえ、防衛省から在日米軍に飛行停止を要請した」と述べた。
 防衛省の大和太郎地方協力局長は参院委で、事故が起きた29日午後2時40分ごろから停止要請前の30日午前7時までの間、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の米海兵隊MV22オスプレイが計14回離着陸したと明らかにした。立憲民主党の小西洋之氏は「日が変わってから飛行停止を求めたのでは対応が遅い」と指摘した。
 上川陽子外相はエマニュエル駐日米大使と外務省で面会し、迅速な情報提供と安全確認後の飛行再開を要請。エマニュエル氏は、海上保安庁や自衛隊、漁業関係者らの救難支援に謝意を伝え、日本政府と情報を共有すると述べた。