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▽1025 社会福祉士実習、指導のポイントは? 実習内容の変更点に留意


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 このたび、社会福祉士の実習指導者の研修を受講し、春より実習指導者となる予定です。昨年度より実習内容が新しくなっていると伺っていますが、私の事業所では初めて実習生を迎えることになります。実習のポイントを分かりやすく教えてください。
 研修の受講、お疲れさまです。はじめに確認すべき点として、社会福祉士の実習システムの変更は、個人や集団、子どもからお年寄り、と総合的に支援できるソーシャルワーカーを育成するためと言われています。もちろん、これまでも総合的に支援するソーシャルワーカーの育成は念頭に置かれていましたが、実習システムに具体性がありませんでした。
 変更の三つのポイントについて説明しますと、一つ目は、2回以上に分けて2分野以上(例・児童分野と高齢分野など)の現場で、240時間以上(ただし、そのうち1カ所は180時間以上)実施すること。二つ目は、2回以上の現場での実習において「教育に含むべき事項(1)~(10)」を網羅すること。三つ目は、ソーシャルワークの展開過程・一連の流れを体験することです。その他の変更点などについては、養成校の実習教員にお問い合わせください。
 最後に確認しておくべき点は、ソーシャルワークとは何かということです。社会福祉士実習の内容が、そのままソーシャルワークとは言えないということです。ソーシャルワークの内容については、国際ソーシャルワーカー連盟が2014年に採択した「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」や「ソーシャルワーカーの倫理綱領」と業務などと照らし合わせながら確認していく必要があると思います。(沖縄ソーシャルワーカー協会 宮元預羽)
 県ソーシャルワーカー協議会は福祉にまつわる相談を受け付けます。宛先は、〒901-2299宜野湾市、宜野湾郵便局私書箱73号「福祉の窓」係まで。