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中東各国に財政支援 首相 ガザ情勢受けエジプトなど


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ドバイ共同】岸田文雄首相は1日夜(日本時間2日未明)、訪問先のアラブ首長国連邦(UAE)でエジプトのシシ大統領と会談した。パレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、民間人の被害を防ぐためあらゆる措置を講じる必要があると指摘。ガザ情勢で悪化しているエジプトへの財政支援として最大約2億3千万ドル(約338億円)の拠出を検討すると表明した。
 2日にはイスラエルの隣国で同国と国交があるヨルダンのアブドラ国王とも会談し、約1億ドル(約146億円)の支援を伝えた。両氏はガザの人道状況改善と事態の早期沈静化に向けて連携すると確認した。
 首相はシシ氏との会談で、イスラエルとイスラム組織ハマスの仲介やガザへの支援物資搬入で「エジプトは極めて重要な役割を果たしている」と評価。「事態の沈静化が重要だ」と強調した。
 シシ氏は、ガザの人道状況改善に向けた日本の支援に謝意を伝えた。「国際社会がパレスチナ問題の公平な解決に向け、真剣に行動することが必要だ」と述べた。
 首相は、来年の先進7カ国(G7)議長国イタリアのメローニ首相らとも会談し、中東情勢を巡り連携を申し合わせる。ハマスに影響力を持つイランのライシ大統領との電話会談も調整している。