政治資金パーティー問題が取り沙汰される自民党安倍派(清和政策研究会)を巡っては、森派と称されていた約20年前にも、同様にパーティー券の売り上げの一部を議員側に還流したことが報じられていた。こうした運用は長年続いていたとの話もあり、裏金の総額は大きく膨らむ可能性がある。 (1面に関連)
関係者によると、森喜朗元首相が清和政策研究会の会長だった2004年に開催した政治資金パーティーでは、ノルマを超えてパーティー券を販売した議員に対し、手渡しなどで収入の一部を戻していた。支給額が数百万円に上る議員もいる一方、ゼロの議員もいたという。
「パーティー券収入のキックバックは慣例」(関係者)との認識が派閥内で共有され、資金の受領を政治資金収支報告書に記載しないケースもあったとされる。
当時、森派の事務局は共同通信の取材に対し「派閥から所属議員に配った金はない。議員が受け取った金は党から派閥を経由した『政策活動費』で、収支報告書に記載する必要はない」と説明していた。
今回の問題を巡っては、東京地検特捜部の捜査で、議員のノルマを超えた売り上げが派閥からキックバックされながら、派閥側と議員側双方の収支報告書にカネの流れが記載されていないケースが確認されたという。22年までの5年間で1億円超が裏金になったとされる。
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パー券 20年前も還流か/安倍派、総額膨らむ可能性
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琉球新報朝刊
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